平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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27関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越 昭和38年に同社を設立したのは、古嵜滋氏。平成17年に娘の稲田妙子氏に代表取締役を譲り、現在は相談役に退いているものの、開発部門のトップとして忙しい毎日を送っている。寒い季節でも即効性のあるすべり止め舗装用のバインダー「要望があれば何でも作る」と語る古嵜氏が、平成23年度に採択された「ちば中小企業元気づくり基金」の「ちば中小企業元気づくり助成事業 新商品・新技術・特産品等開発助成」を利用して開発したのが、すべり止め舗装用バインダー「ユニロード」だ。 同製品は、アスファルトあるいはコンクリートで舗装された道路に、すべり止めとして利用される耐摩耗性の高い硬質着色骨材を固着させるために使われる樹脂バインダー。1対1の割合で混ぜ合わせた主剤と硬化剤を路面に薄くスプレー散布し、その上に骨材を撒く。硬化が早いのが特長で、特に路面に固着するのに時間がかかる気温の低い冬場であっても、作業中に道路遮断をしなければならない時間が従来品よりも短縮される。広い路面の場合は、主剤と硬化剤の混合から散布までを行う機械を搭載した「エポ車」と呼ばれる車両を用いる。「ユニロード」は、樹脂舗装技術協会が定めた規格をクリアしていて、冬場でもバインダーのひび割れは起こりづらく、夏場の高温でも樹脂軟化による骨材取れが少ないという強みがある。長年培った技術が生かされた新製品の研究開発 開発のきっかけとなったのは、同社の社員が取引先の1つである株式会社日本都市の役員から「道路のすべり止め舗装の安価な接着剤はないか」と問われたこと。これを聞いた古嵜氏は、「では、お安くしましょう」と、「ユニロード」の開発に取り掛かった。 本事業の開発で基礎となったのは、同社が30年以上前から販売している「バンノー」という製品。この製品は陶磁器質タイル用の接着剤として開発されたもので、主剤と硬化剤の混合率が1:1であること、接着剤の硬化が早いことなどが、「ユニロード」開発の土台とするのに最適だったのである。 開発の段階には3つのステージがあった。まず1つは、樹脂舗装技術協会の定める規格合格品の研究。2つめは陶磁器質タイル用の接着剤よりも安価に製造する研究。最後は、2つの条件をクリアした上で、さらに低価格化できるかである。この工程を経て、最後にエポ車による施工試験が行われ、完成に至った。「ユニロード」は平成25年1月17日付で、「千葉ものづくり認定製品」に認定された。これは、県内にある約9割の中小企業を対象に、千葉県の優れた工業製品を全国に発信していこうという、いわば県からのお墨付きである。長年培ってきた接着剤の技術をもとに、同社相談役の古嵜氏は今も新たな製品の開発に余念がない。半世紀以上にわたって開発し続けてきた接着剤に対する技術の高さで、どんな要望にも応じようと努めてきた。今後の事業展開事業成功のポイント世のため、人のためになる接着技術を普及させたい。具体的には千葉県内において行われている中学校の耐震補強や、笹子トンネル天井板落下事故において見られたアンカーの緩みなどに対応できる接着剤の開発を進めている。古こざきしげる嵜滋ユニーク株式会社相談役☎043-299-2901公益財団法人 千葉県産業振興センターお問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!助成事業者様は、当社のように「縁の下の力持ち」として製品開発を行っており、そうした皆様と連携を密にすることが事業達成には重要だと思います。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)建設会社など公益財団法人 千葉県産業振興センターユニーク株式会社すべり止め舗装用バインダー「ユニロード」の開発・製造・販売株式会社日本都市坂道のある交差点で、「ユニロード」を使用したすべり止め舗装工事。交通安全に貢献。公益財団法人 千葉県産業振興センター地域中小企業応援ファンド販 売支 援新製品の相談

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