平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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13関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越た市場動向調査などに助成金が使われた。この調査の結果、ソーラーパネルのガラスはほとんどがリサイクルされず、埋め立てられていることがわかった。 ソーラーパネルの構成物のうち、単体の太陽電池「セル」をバックシートに並べてガラスで保護したものを「モジュール」という。モジュールのガラス、セル、バックシートを分離させること、特にガラスのみの剥離はとても難しい。また、モジュールを囲うアルミ枠はしっかりはめられている上に隅々が溶接してあることから非常に外れにくい。リサイクルが進まなかった理由はこの2点にあった。 狩野氏はこれらの問題を解決するため、まず、平成26年に岩手県の「岩手県産業・地域ゼロエミッション推進事業費補助金」を使ってソーラーパネルリサイクルシステムの試作機を完成させた。その後、中小企業庁の「中小企業・小規模事業者ものづくり・商業・サービス革新事業」の補助金を活用。「アルミ枠解体機」、ガラスのみを剥離する「ガラスわけーるⅡ型」、ガラスの精製やバックシートなどの粉砕を行う機械類をひとつのシステムとした、事業用のソーラーパネルリサイクルシステムの開発に成功した。 平成26年度のいわて希望ファンド事業では、開発したばかりのソーラーパネルリサイクルシステムの販路開拓費などに助成金が使われた。時代を先取りするソーラーパネルリサイクルシステムに対して、このとき出展した8つの展示会での反響は大きく、引き合いは124社にも上った。狩野氏は「開催地が東京や大阪の場合、1回の展示会に出るための費用はブース代が90万円ほど、会場の養生などで50万円ほどかかり、そこに旅費や滞在費が加わる。かなりの出費となるところを助成金で援助してもらえたことが好結果につながった」と振り返る。ソーラーパネル産業廃棄物に素早く対応、準備を進める 平成27年6月23日、それまではっきりしていなかったソーラーパネルの扱いを、法律に基づく産業廃棄物とすることが環境省から発表された。これにより、産業廃棄物の中間処理を行うための許可がなければソーラーパネルリサイクル事業はできなくなってしまった。環境保全サービスでは、引き合いがあった企業への説明を行う一方、さっそく許可の取得に動き、岩手県環境生活部に相談して試運転用のソーラーパネルの使用を認めてもらうなど、素早く手を打った。営業展開も、必要な許可をすでに取得している企業に向けて行う方向にシフト。許可が下りた際、すぐに事業が開始できるよう、現在さまざまな準備を進めている。中小企業庁、岩手県など長年、廃ガラスリサイクル事業に携わってきた経験を生かし、国内でいち早くソーラーパネルに使われているガラスのリサイクル事業への取り組みを開始。助成事業については、テーマを明確にし、やるべきことや必要な費用を精査してから挑んだことで、多くの企業から引き合いが相次ぐなど順調に成果を上げている。今後の事業展開事業成功のポイントガラスや銀などリサイクルシステムによって生まれた有価物は小口取引が難しい。顧客にその買い取り先を紹介するなど、バックアップ体制を築いていきたい。狩かのうきみとし野公俊株式会社環境保全サービス代表取締役☎019-631-3820公益財団法人 いわて産業振興センターお問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!岩手県を代表する開発型企業であり、当事業は岩手のものづくり力のPRにつながると考える。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)産業廃棄物処分業中間処理企業など公益財団法人いわて産業振興センター製造会社支 援支 援販売、アフターケアなど支 援株式会社環境保全サービスリサイクル装置、システムの開発、組み立て、レイアウト、設置、メンテナンスアルミ枠解体機。ソーラーパネルのアルミ枠をこれで外し、パネル部分の分解機にかける。今回の助成金は販路開拓事業や調査事業などに活用された。展示会にも積極的に出展。公益財団法人 いわて産業振興センター地域中小企業応援ファンド

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