平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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129関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越 “県内産の素材のみを使用する”というのも、佐嘉の絲のこだわりだ。佐賀県産アスパラガスを主原料としたこの無添加乾麺は、安心・安全・美味・健康の4本柱から生まれた「彩健食」シリーズとして、一般家庭の食卓から、地元の保育園や小・中学校の給食にまで幅広く取り入れられている。そばの200倍のルチンを検出栄養価の高さにメディアも注目 佐嘉の絲は、社員3名の小規模企業。「アスパラ平麺」の開発にあたり、アスパラ部会は協力を快諾し、切り下茎の安定供給を約束してくれたものの、新商品開発にかかる資金捻出に苦戦した。 そこでまずは、機能性・健康食品の事業化で共同研究を考えている中小企業が、さが機能性・健康食品開発拠点における共同研究に、取り組みやすくなるよう初期段階の研究に係る経費の一部の補助を行う公益財団法人 佐賀県地域産業支援センターの「トライアルユース補助事業」に申請。これを活用し、佐賀大学へ原材料の成分分析を依頼した。すると、アスパラガスの未利用部分からは、そばに含まれる機能性成分として注目が集まるルチンが、そばの200倍も含まれていることが分かった。この結果により「アスパラ平麺」の成功に自信を持った両団体。翌年には、「さが農商工連携応援基金」に採択され、商品化に向けた本格的な開発がスタートした。パウダー化の手法を確立しつつ、アスパラ部会と意見交換を繰り返し、食感や味を高めていった。 発売後は、佐賀県を中心に、四国や関東地方、中国やシンガポールへつながっていた海苔麺の販路を活用した。テレビや全国誌に栄養価の高い商品として取り上げられた際は反響が大きく、リピーター獲得にもつながった。未利用素材を使った新商品を開発し、シリーズ化を目指す 発売から2年で600万円超を売り上げたが、広がる余地はまだあるとアスパラ部会の山領氏は語る。「消費者の健康志向は年々強くなっている。切り下茎は今後も無料で提供していくので、販売ルートをどんどん広げてほしい」 佐嘉の絲の吉原社長も「アスパラには種類が複数ありますし、佐賀県には他にもおいしい野菜がたくさんあります。今回取得した『彩健食』の登録商標を生かし、新商品開発に取り組みたい」と今後の展開に期待を寄せる。 「彩健食」のシリーズ化を目指す同連携体の今後の展開から目が離せない。中小企業等販 売有限会社佐嘉の絲「アスパラ平麺」製造・販売JAさが中部地区佐賀市アスパラ部会アスパラガスの切り下茎の提供事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)消費者公益財団法人 佐賀県地域産業支援センター連携体農林漁業者☎0952-34-4411公益財団法人 佐賀県地域産業支援センターお問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!(有)佐嘉の絲 吉原社長の食に対する考え方やこだわりと、佐賀の食材を大切にするJAさがの想いが融合した結果、健康志向が高まる昨今において、市場のニーズをとらえたこの商品を生み出した。品質と機能性を併せ持つこの商品は海外でもニーズがあり、今後もこの商品が同社のマーケティング戦略の一つとしてのブランド商品となることを大いに期待したい。今後の事業展開事業成功のポイント「アスパラ平麺」を、商標登録した自社ブランド「彩健食」シリーズの第1号としつつ、地域と連携して新商品を企画・開発。佐賀の6次産業化に貢献していく。海苔の切れ端を原材料とした「海苔麺」の開発・販売実績を生かし、本来廃棄する未利用部分を有効活用することで、それまで廃棄処分にかかっていた生産者の手間やコストを削減。この未利用部分が無料提供される分、原価を抑えられた。県の特産物のみを原料に幅広い世代が好む食材ができたことは大きい。立たちかわ川敦あつし士JAさが中部地区中央支所 園芸販売課 課長代理吉よしはら原成せいこ子有限会社佐嘉の絲 代表取締役社長山やまりょう領敏としまさ正JAさが中部地区佐賀市アスパラ部会 部会長左から支 援通常生産者が持ち帰り廃棄する2cm強の不要部分(切り下茎)が、アスパラ平麺の原料となる。切り下茎は佐嘉の絲が独自の技法で粉末化。これに小麦粉や塩などを加えて製麺する。公益財団法人 佐賀県地域産業支援センター農商工連携型地域中小企業応援ファンド

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