平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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127関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越た。ちなみに、“マヒマヒ”とはハワイ語でシイラを意味する。 こうして2社の連携が始まったが、最初の数年間はシイラの保存技術が確立できず、ストックしておいたシイラが冷凍焼けして使い物にならなくなるなど、商品開発には至らなかった。 そんな中で、平成24年、公益財団法人 高知県産業振興センターから「こうち農商工連携基金」の助成事業の話を聞いた両社が申請を行い、同年8月に採択。ここからシイラを使った商品の開発が本格的にスタートする。シイラの鮮度保持とちくわとしての食感が課題に 開発には、大きく2つの課題があった。1つは“シイラの鮮度をいかに保つか”、もう1つは“加工した時の食感をいかに良くするか”だ。 鮮度の保持については、四万十マヒマヒ丸企業組合が主体となり、さまざまな保存方法を試験した。具体的には、水道水、重曹、ビタミンC、ソルビトール等で凍結させるグレーズ処理の比較を行ったり、パック処理の方法や冷凍保存の温度の検証等を行った。約2年かけて、シイラの最適な保存法にたどり着き、株式会社けんかまへの安定供給を可能にした。 食感の改善については、株式会社けんかまが主体となり、試作と試食を何度も繰り返した。シイラは単にすり身にして加工しただけではパサついて硬く、練り物としてのおいしさは発揮できない。そこで、タラやエソなど他のすり身を配合したり、品質改良材を添加するなど、試行錯誤を重ねた。 そうした研究の末、平成24年10月から12月にかけて、「お魚チップス」「ちくわの磯辺揚げ」「レトルトおでん」など5種類のシイラ加工食品を完成させ、販売を開始した。カニカマとちくわをドッキングした商品がヒット 特に、平成25年1月に新発売された「かにっちょちくわ」は、年間売上約3,600万円を計上し、平成26年5月には累計100万本を突破するなど、シイラ関連商品の主力商品となっている。この、シイラを練り込んだちくわにカニ風味のかまぼこを挟んだ磯辺揚げは、スーパーの店頭で揚げたてを提供するスタイルも人気の秘訣だ。もともとはちくわの磯辺揚げ単体で店頭販売していたものを、「ちくわの穴にカニカマを入れてみてはどうか」という販売員のアイデアでアレンジしたところ、大反響を呼んだ。 当初開発されたシイラ商品のうち、現在はこの「かにっちょちくわ」のみ販売中。今後はシイラを使った新しい揚げ物や焼き物商品の開発を進めていく予定だ。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)☎088-845-6600公益財団法人 高知県産業振興センターお問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!関係者の方々が工夫を凝らして、一部にしか流通のなかった1次産品の製品化を図り、人気商品として広く流通させることに成功した注目の事例です。シイラの鮮度を落とさない冷凍保存法を確立し、株式会社けんかまへの安定供給が実現できた。シイラを練り込んだちくわとカニカマを組み合わせることで、他社に真似のできないオンリーワンの商品ができた。今後の事業展開事業成功のポイントシイラを使った揚げ物や焼き物などを開発し、ラインアップを増やしていきたい。また、シイラ商品以外にも、惣菜部門に特化した商品や業務用商品の開発に力を入れていきたい。浦うらおかすすむ岡進徳とくひろまりこ弘万利子株式会社けんかま代表取締役社長 四万十マヒマヒ丸企業組合工場長消費者公益財団法人 高知県産業振興センター株式会社けんかま四万十マヒマヒ丸企業組合農林漁業者中小企業等「かにっちょちくわ」など水産練り製品の製造、加工、販売「シイラ」の保存技術確立により安定供給連携体支 援販売全国のスーパー、アンテナショップ、ホームページなど株式会社けんかまの本社・工場には、アンテナショップ「土佐魚菜市場」を併設。揚げたてがいただける。四万十マヒマヒ丸企業組合では、マスコット「シイラアロハ」を作るなどシイラのPR活動にも力を入れている。公益財団法人 高知県産業振興センター農商工連携型地域中小企業応援ファンド

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