平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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113関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越食しにくくメンテナンスコストも小さい木製サッシ”の開発が始まった。劣化しにくい木製サッシを目指して実験・検証 日光や風雨にさらされるため、木製サッシは劣化しやすい。この点を克服する材料として「アセチル化木材」が選ばれた。アセチル化木材は、特殊な技術によって木材に含まれる水分を酢酸に置き換えたもので、反り・割れ・収縮が極めて少ない。ただし、コスト的に高価なため、スギ材など安価な材料と組み合わせてコストダウンを図る必要があった。奈良県森林技術センターの研究員から「ぜひ県内産の木材を使ってほしい」との提案があり、木材の供給元として東製材を紹介された。同時に、なら農商工連携ファンドに応募し、平成22年度および23年度に採択。「県産材とアセチル化木材を用いた木製サッシの開発」が本格始動した。 最大の課題は、アセチル化木材とスギ材との接着だ。ほとんど収縮しないアセチル化木材と、収縮の大きいスギ材では接着面が剥離しやすい。1年目は、これを解消する材料の切削加工や接着加工の研究が行われた。実際の耐久性を検証するため、様々な木材に腐朽菌を入れ、腐食具合を比較。2年目は、サッシとしての性能を試験した。 これらの実験・検証は森林技術センターで実施。東製材の東代表は材木に対する造詣が深く、“木の性格”を知り尽くしている。実験にあたっては、木の表裏・上下の判別から、木の色味や材質の目利き、切削の指南まで幅広い知識と経験で民谷氏をバックアップ。実際の製作段階においても“窓としてふさわしい色や材質”のものを選定し、注文サイズにカットして納品してくれる。これにより、窓としての見栄えや品質を高く維持することができるようになった。オーダーメイドで家主の“こだわりの家”を叶える そうして、従来の製品より格段にメンテナンスの要らない木製サッシが完成した。サッシは複層ガラスを標準仕様とし、高い断熱・防音性能を確保。金具はドイツ製を採用。すべてカスタムメイドで、ミリ単位のサイズ注文が可能だ。タミヤ株式会社は、自社のホームページ以外では特に営業活動を行っていないが、県内はもちろん全国各地から注文が入っている。「タミヤの木製サッシの良さは、長く使ってこそ実感できる」と、民谷氏は語る。10年後、20年後に「やっぱりタミヤのサッシは違う」と選ばれるためにも、良い木材を使って家主の“こだわりの家”を叶えていきたいという。ホームページタミヤ株式会社木製サッシ開発及びHPでの販売東製材木製サッシ製作にあたっての指導、木材の供給、販売事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)中小企業等連携体農林漁業者公益財団法人奈良県地域産業振興センター☎0742-36-8312公益財団法人 奈良県地域産業振興センターお問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!今後の事業展開事業成功のポイントタミヤの木製サッシは他社のものに比べると高額にはなるが、長く使うほど価格以上の価値を感じていただけるはず。家を愛し、長く住み続けてもらうためにも、カスタムメイドにこだわっていく。日本人になじみの深い「木材」の良さを生かして、サッシの製造・販売に着手。劣化の少ないアセチル化木材を使って耐久性を高め、煩わしいメンテナンスの回数を減らしつつ、スギ材等を組み合わせてコストダウンも両立させた。高品質の材料を安定供給し、カスタムメイドで顧客の望むサッシを実現している。民たみ谷や浩こう二じタミヤ株式会社代表者取締役環境にやさしく耐久性のある木製サッシが、意匠性を求める顧客をはじめ一般ユーザーまで幅広く利用され、奈良県産木材の更なるブランド化と需要拡大に期待します。販売支 援すべてカスタムメイドによる製作。要望があれば、円形や三角形などのイレギュラーな形にも対応。アセチル化木材とスギ材をプレス機にかけて接着。最適な接着剤や圧力・時間などのために研究を重ねた。公益財団法人 奈良県地域産業振興センター農商工連携型地域中小企業応援ファンド

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