平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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9関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越 同社は助成金なども活用し、平成20年に木工工作キットが地域資源活用事業計画の認定を受けている。ちょうどその頃、オホーツク木のフェスティバルを訪れた公益財団法人 北海道中小企業総合支援センターの職員から、「北海道中小企業応援ファンド」を紹介されたという。30年近く製品開発を継続してきた加賀谷氏だが、公的資金を導入することは「気が引きしまる」と話す。同じ製品開発でも、新たな気持ちで臨めるというのだ。もちろん、デザイナーへの謝金や材料費、展示会への出展といった資金面でも余裕が生まれ、発想もより柔軟になった。 平成23年に採択されたファンドを活用した製品開発では、“新しい販路を切り開ける製品”がテーマの1つであった。そこでデザイナーの提案をブラッシュアップして完成させたのが、これまでとは異なるターゲットになる女性層を狙った「つみきタウンミニ」だった。 従来の木工工作キットは、夏休みの工作向けとしての需要がほとんどであり、製造・販売が特定の時期に集中するという課題があった。しかし、大人が楽しめるおしゃれなオブジェを開発したことで、年間を通して安定して製造・販売できる製品をラインアップに加えることに成功したのである。 その一方で、失敗もあったと打ち明ける。「経木を使った新しい素材を開発したのですが、商品化することはできませんでした。素材の製法については特許を出願していたのですが、商品化できなかったので、取得はしなかったのです。しかし、今考えると、たとえ商品化できなくても、特許は取得しておくべきだったと思っています」。 商品化や事業化はファンドの目的であるが、ファンドの活用によって生まれた知的財産は、しっかりと権利化しておくべきだと、加賀谷氏は強調する。市場調査とPRの場としてギフトショーを活用する 同社の木工工作キットの売り場は、ノベルティグッズ、民芸品、手工芸品、ホームセンターへと、徐々に拡大していった。その理由を加賀谷氏は、「東京インターナショナル・ギフト・ショー」への出展が効果的だったと説明する。ギフトショーの出展者と来場者は、物産展などよりも多彩だ。そのため、ギフトショーはPRだけでなく、マーケティングの場にもなる。「販路拡大に加えて、常設の売り場に製品を置いてもらうことが重要だと思っています。それにはギフトショーへの出展がうってつけなのです」 同社の新製品開発は今後も続いていく。公益財団法人北海道中小企業総合支援センター東京インターナショナル・ギフト・ショー支 援外部デザイナーデザイン協力出展・PRホームセンター、ホームページなど加賀谷木材株式会社代表取締役社長お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!北海道産木材を活用した木工キット等の開発から事業化に取り組み、地域資源の付加価値を高めることで、地域社会にも寄与しており、引き続き支援を行いたい企業。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)消費者毎年新製品を開発し、市場に投入。ラインアップの新陳代謝を行った。「東京インターナショナル・ギフト・ショー」など、多彩な出展者・来場者が見込める展示会を販路開拓に活用した。今後の事業展開事業成功のポイント外部デザイナーの協力を得て新商品を開発し、「東京インターナショナル・ギフト・ショー」などへの出展によって、新たな販路を開拓していく。加かがや賀谷雅まさはる治☎011-232-2403公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター販 売「つみきタウンミニ」などの新製品の開発、木工工作キットの製造・販売加賀谷木材株式会社1つ1つの部品は、丁寧な手作業でつくられている。従業員の半数は女性だ。木工工作キットのパーツを商品ごとに収めた原型。いまや100点以上に。公益財団法人 北海道中小企業総合支援センター地域中小企業応援ファンド

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