平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
109/142

107関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越官民一体となって目指した“亀山市の特産品”の確立 一方、亀山市の商工会議所は平成22年の「地域資源∞全国展開プロジェクト」で、特産品を使った商品開発を計画していた。その発端は、平成17年に遡る。三重県鈴鹿郡にあった関町と亀山市が合併し、東海道五十三次の宿場町である亀山宿、関宿、坂下宿がひとつの市に併合されたのである。この資源を生かし、地域を活性化させようという試みであった。そのため、宿場町を観光地として整備する一方、地場産品を用意することになった。そこで白羽の矢が立ったのが、「鹿伏兎山脈グループ」の自然薯であった。 商工会議所が事務局となり、「加太の自然薯」を売り込むために農協、市役所、商店街を巻き込んで、自然薯を使ったお茶やお菓子の開発が始まった。 平成23年には、試作として作られた約20品目のうち6点を商品化し、亀山市の道の駅やサービスエリアで販売した。ところが、売り場は確保できても、なかなか思うような成果が出ない。この取り組みに参加していたグリーン・ライフ株式会社代表取締役の加藤公昭社長は、自然薯の商品を充実させる必要があると考えていた。 そんな折、商工会議所の事業にコンサルタントとして加わっていた中京大学の教授に、「みえ農商工連携推進ファンド」の利用を提案された。加藤社長は、自然薯と梅を亀山市の特産品とすべく「鹿伏兎山脈グループ」と連携し、事業を進めることを決意。ファンドに申請することになった。本事業は平成24年に採択された。地域振興の鍵となる地元の思いの詰まった自然薯と梅 事業の骨格となる自然薯は、生産量の約30%が規格外となっていたため、グリーン・ライフ株式会社が買い取り、商品開発してくれる事業者に提供。 また、本事業では「鹿伏兎山脈グループ」が自然薯の他に力を入れていた梅を使った加工品にも取り組んでいる。梅は青梅の状態で約60%が出荷され、約30%が規格外。梅干として出荷されるのはわずか10%にすぎない。自然薯と同じように加太の梅もブランド化されていない上に、販路が乏しかったためだ。そこで、規格外の梅も商品開発に使うこととなった。 こうして完成したのが、自然薯を使ったふりかけ(しょうゆ味・わさび味)、そば、うどん、せんべい、梅を使ったふりかけとわらび餅の7種類である。売り物にならない規格外品を使い、自然薯と梅を加太地区ひいては亀山市の特産物に押し上げるべく、今後も販路の拡大と新たな商品開発を続けていくという。事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)☎059-228-3585公益財団法人 三重県産業支援センターお問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!商売に結び付きにくい規格外の自然薯・梅を利用した特産品の開発・商品化が、農業者の生産意欲向上に繋がり事業成功に結びついています。価格が高く、6次産業化が進んでいないことから、全国的に自然薯を使った商品は多くない。目新しさと地域性に特化したことで注目を集めた。また、規格外品を買い取ることが農業者にとって大きなメリットとなり、作付面積を増加させた。地域の所得を向上させる効果も期待できる。今後の事業展開事業成功のポイントインターネットなど販路をさらに拡大させ、新商品の開発を続ける。最終の目標は亀山市のブランドとして自然薯と梅が確立されること。そして過疎化の進む地域の活性化につなげることである。加かとうひろあき藤公昭(左)坂さかしょうご昭吾(右)グリーン・ライフ株式会社 代表取締役消費者公益財団法人 三重県産業支援センターグリーン・ライフ株式会社坂昭吾農林漁業者中小企業等商品の開発、製造、販売自然薯、梅の生産連携体農協、市役所、商店街など道の駅、サービスエリア、ホームページなど連携協力支 援販売鹿伏兎山脈グループ梅干作りはほとんどつけ置き状態だが、水の分量や梅の熟し具合で味が変わる難しい作業。自然薯の栽培風景。加太地区ならではの山の幸にこだわったが獣害が絶えないのが悩みの種。公益財団法人 三重県産業支援センター農商工連携型地域中小企業応援ファンド

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

page 109

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です