平成27年度 地域中小企業応援ファンド(スタート・アップ応援型)事業化事例集
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103関東・甲信越北海道・東北北陸・中部近畿中国・四国九州・沖縄関東・甲信越なった。県水産技術研究所などの協力で開発に際しての課題を解決 しかし、実際の商品開発にあたっては、いくつかの課題解決が必要だった。 第1は青魚特有の“魚臭さ”だ。これを解決したのが県水産技術研究所の技術指導。水揚げされたゴマサバを新鮮なうちに一次処理(内臓、皮、骨を除去しミンチにする)することで臭みを抑えることに成功した。 第2は、規格外ジャガイモ内部の中心空洞。マッシュポテトに加工する際、食感や色合いの悪いものが混ざってしまう点が課題だったが、ゴマサバの粗めのミンチと混ぜ合わせることで解決した。 第3の課題は、通年製造ができないこと。三方原馬鈴薯の収穫最盛期は6~7月のため、それ以外の時季には製造することができないのだ。 これを解決したのは“発想の転換”だった。新商品の製造を担当するサンレイ食品は学校給食用の食材加工を主な業務としているため、夏休みの7~8月は閑散期となってしまう。この閑散期に工場のラインを稼働させることで、通常より低価格で製造できることがわかったのだ。プロジェクトチームでは「夏季限定製造」と銘打つことで、ブランド化と低コスト化を両立できると判断。いよいよ本格製造に踏み切った。知名度向上で売上は順調目指すは「年間100万個」「しずおか農商工連携基金」からの助成金を活用し、本格販売に先がけて衛生・成分分析を実施。また、試食評価会の開催に向けてポスター、チラシ、パネルなども作成した。 そして平成24年10月、「小川港さば祭り」の会場で試食評価会を開催すると同時に、「コープしずおか」の県内18店舗で店頭販売を開始した。価格は5個入り298円。試験販売のために製造した4万個はわずか2週間で完売となった。 プロジェクトの中心的役割を担った県漁連沼津事業所長の牛島秀和氏はこう語る。「助成事業終了後は、県内小・中学校の学校給食にも採用され、地元スーパーでの取り扱いもスタートしました。“魚離れ”が進む中、子どもたちに地元で獲れる魚に興味をもってもらい、消費拡大のきっかけになればと考えています。また、各種イベントにも積極的に出展することで知名度も上がり、順調に売り上げを伸ばしています」 2015年度の販売数は21万8,000個。今後も販路開拓を行い、年間100万個の販売を目指している。☎054-254-4512公益財団法人 静岡県産業振興財団お問合せ※その他の地区については巻末の連絡先一覧をご覧ください。ファンド担当者の視点!連携体の強力な事業推進力により、商品開発を成功させた優良事例。助成事業終了後も、商品の改良や販路開拓などを積極的に展開しており、今後も更なる売上拡大が期待される。利用度の低い原材料を有効活用するとともに、製造メーカーの閑散期に製造することでコスト削減。低価格での販売を実現した。また、ゴマサバの旬とジャガイモの収穫期に合わせた「季節限定製造」とすることで、各素材のおいしさや食感を活かした商品となった。今後の事業展開事業成功のポイント県内小・中学校の学校給食にも採用され、地元スーパーでの取り扱いもスタート。今後はさらに商品をブラッシュアップし、年間100万個の売上を目指す。橋はしもと本遼りょう望もちづき月淳じゅんや矢牛うしじま島秀ひでかず和三み島しま一かずひろ浩小川漁業協同組合静岡県漁業協同組合連合会静岡県漁業協同組合連合会サンレイ食品株式会社県経済連三方原馬鈴薯の供給産地生産者の情報、原料確保水産技術研究所開発技術支援、市場調査事業の推進体制(協力業者、販売代理店などの体制)公益財団法人静岡県産業振興財団支 援支 援サンレイ食品株式会社「静岡発 さばじゃが君」の製造コープしずおか県内小・中学校。地元スーパー販 売中小企業等農林漁業者支 援小川漁業協同組合ゴマサバの供給産地生産者の情報静岡県漁業協同組合連合会配送ルートプロモーション販 売助成金はポスター(写真)などPRのほか、衛生・成分分析などの費用として活用。小川漁協がゴマサバの確保と輸送を、静岡県漁連が一次処理済加工原料魚の確保と物流網を担当。公益財団法人 静岡県産業振興財団農商工連携型地域中小企業応援ファンド

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