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インキュベーションの利用●入居のきっかけ東北大学未来科学技術共同研究センター(NICHe)で小柳教授と研究を続けてきましたが、実用化の段階で拠点が必要になり、隣にT-Biz(東北大学連携ビジネスインキュベータ)があるということを知りました。やはり拠点が近いということが決め手でした。●入居しての変化会社を創ろうと決意して入居したので、意識の変化が大きかったです。また様々な情報が得られるようになり、非常に助かっています。現在は多賀城市にある東北大学の設備で試作開発を行っておりますが、今後の量産化には宮城県内に工場を建設し、東北の優秀な人材が集まってこられるような会社を作りたいと考えています。●入居してよかったこと、将来の入居者へのメッセージ一番助かったことは常駐IMからの助成金情報、展示会情報の提供と出展に向けた支援、資金獲得のアドバイスなど一緒に汗をかいてくれることです。展示会に出展して、直接顧客の声を聴く機会も増え、事業戦略立案に非常に役立っています。中小機構の専門家による出張相談では、IPOに向けた相談をしました。売上高や原価の積み上げを具体的に実施していくことで、しっかりとした利益計画を立案することができました。戦略上実施すべきこと、実施すべきでないことも明確になり、総合的な支援のありがたさを実感しております。会社設立後は売上が伸びずに苦労した時期もあった同社ですが、元吉社長が国内・海外を飛び回り、資金調達に販路開拓にと努力してきた結果、受注件数は激増し、量産を視野に入れ られるところまで伸びてきました。骨身を惜しまず働き続ける元吉社長からは、「再び日本の半導体を復活させたい」という技術者としての執念、熱い思いが 伝わってきます。同社は現在、量産体制を整備するための設備資金の調達が 最大の課題です。T-Bizでは、資金調達や販路開拓をはじめとして、様々な課題に対して全力でご支援をして参ります。T-Biz(東北大学連携ビジネスインキュベータ)チーフインキュベーションマネージャー大原 隆義そして、これから─今後の展望、ビジョンをお聞かせくださいわれわれは受託開発が最終ゴールではありません。三次元LSIを量産化して販売するところまで目指したいと考えています。三次元LSIの市場はまだ形成されていません。二次元のLSIは技術の進歩も読めるし、業界共通のロードマップが存在します。一方、三次元LSIは性能が飛躍的に向上するので、ユーザーがアプリケーションをイメージできない状況にあるのだと思います。ユーザーがまだ気づいていない価値を如何に認知していただくか、マーケティング活動が重要になります。その第一弾が、先ほどお話しした素粒子の検出器に使用する超高性能イメージングセンサーです。今年の8月にシカゴで展示会と併設の学会(International Conference on High Energy Physics in CHICAGO)が開かれます。そこでわれわれの成果を発信する予定です。ここで認知度が向上して問い合わせや引き合いが増えると期待しています。その先はデザインインで企画段階から一緒に進めていくことになります。サンプル出荷後の評価には通常2年から3年かかりますので、成長期も2、3年後から始まるのではないでしょうか。水が上から下に流れるように三次元LSIは確実に進みつつあるし、そのトレンドを創りつつ先頭を走っていきたいと思います。われわれの三次元LSIは、世界最小ピッチのマイクロバンプで、さらに小さくすることが可能です。しかし、一度発表したら模倣が出てくることは避けられません。新技術に関する特許戦略も重要になりますし、そのための資金も必要になります。この三次元LSIの市場は約300億円程度で大企業の参入は難しいでしょう。われわれはこの市場で中心プレイヤーになり、さらにより大きな市場に挑戦していきたいと思っています。from IMBI紹介2010年4月■東北マイクロテック株式会社設立6月■T-Bizに入居 8月■戦略的基盤技術高度化支援事業採択(脳プローブ)2011年12月■戦略的基盤技術高度化支援事業採択(三次元LSI)2013年10月■多賀城市に三次元スーパーチップLSI試作製造拠点設置2014年6月■NEDOイノベーション実用化ベンチャー支援事業採択2015年7月■戦略的基盤技術高度化支援事業採択(三次元LSI)10月■第3回TOKYOイノベーションリーダーズサミット出展12月■SEMICON JAPAN 2015出展元吉 真 社長会社概要入居BIT-Biz (東北大学連携ビジネスインキュベータ)代表取締役元吉 真所在地本社: 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 6-6-40 T-Biz 203号室事業概要三次元積層型LSIデバイスの 研究・開発・製造・販売URLhttp://www.t-microtec.com/T-Biz(東北大学連携ビジネスインキュベータ)東北大発ベンチャーや、東北大と連携する中小企業等を支援しているインキュベーション施設です。東北大青葉山キャンパスに立地し、産学連携に取り組む上で最適の環境であると同時に、仙台市地下鉄東西線の青葉山駅から徒歩2分(仙台駅から約15分)という、抜群の交通アクセスを誇ります。IMが常駐し、 事業計画の作成や資金調達、販路開拓など、入居企業の様々な課題解決に 向けてサポートしています。施設データ〒980-8579 仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40Tel:022-726-5866 Fax:022-721-0630高付加価値三次元LSIで世界を制する 大学発ベンチャーIncubation Report Vol.728

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