令和3年度第2版 事業承継支援マニュアル
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■ 62 ■©2021 SMRJ(4)企業(事業)情報の把握 マッチング先の選定では、企業から提出された情報及び支援先の実地調査や起業・開業後の事業の実現性などを基に成約の可能性を検討することになります。したがって、企業(事業)の内容、強み、弱みなどを正確に把握する必要があります。顧問の専門家(弁護士、税理士、公認会計士、中小企業診断士等)がいる場合には、法務、税務、財務、会計、経営等に関する専門分野の意見をヒアリングするため、顧問の専門家にも同席をお願いし正確な情報を収集することが大切です。 事業承継マッチング支援は、交渉の進捗状況に応じて情報の質、内容が変わります。 したがって、支援者は常に最新情報を取得しなければならないことに留意してください。(5)非財務情報(知的資産)の把握 製造業など固有の技術を対象とした企業の事業承継は、技術の知見などが深く関与します。支援者が非財務情報(知的資産)を把握できれば、その企業は、目に見えにくい経営資源を譲渡希望者に提示できます。 この場合、社外に公表されていない情報については管理及び秘密厳守の徹底が要求されます。※ 知的資産とは、企業における競争力の源泉である、人材、技術、技能、知的財産(特許・ブランド等)、組織力、経営理念、顧客とのネットワーク等、貸借対照表には表れてこない目に見えにくい経営資源の総称。 なお、知的資産の詳細については、中小機構HPで確認できます。(6)情報管理 事業承継マッチング支援に携わる支援者は、支援上知り得た情報は厳格に管理する必要があることを肝に銘じるべきです。 支援先からの提出資料、情報を取りまとめて事業承継支援機関が作成した資料は、秘密保持の観点から、関係者以外の人の目に触れないよう厳重に保管してください。また、支援先から口頭で入手した情報も、安易に口外しないことを肝に銘じるべきです。 事業承継支援機関内の事業承継マッチング支援の会議でも情報の漏洩について十分配慮してください。(7)譲渡希望者と承継希望者との当事者間の面談での支援 秘密保持契約が締結され、当事者間での面談の場を提供した後は、譲渡希望者と承継希望者とが直接交渉することが原則ですが、支援先だけでは、交渉をスムーズに進めていくことが困難な場合もありますので、支援者は、当事者間の面談に同席し、交渉の工程管理や交渉過程での課題解決、情報管理の指導等の支援を行います。(8)他の機関との連携 相談内容が具体的な事業譲渡等の話に進展してきた場合には、専門のパートナー機Ⅳ 親族外承継(第三者)QRコード中小機構事業価値を高める経営レポート 5.事業承継マッチング支援時の留意点

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