令和3年度第2版 事業承継支援マニュアル
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■ 44 ■©2021 SMRJ・自社株式の集中や分散防止対策として、議決権制限株式、拒否権付種類株式(黄金株)、相続人に対する売渡請求等の活用も有効です。(注)議決権制限株式:‌株主総会での議決権が制限されている株式。後継者には議決権のある株式を、後継者以外の相続人には議決権制限株式を与えることで、後継者に経営権を集中することが可能となる。   拒否権付種類株式(黄金株):‌特定の決議事項について拒否権を有する株式。先代経営者が黄金株を保持することで、後継者が独断専行経営を行うといった事態を防ぐことが可能となる。   相続人に対する売渡請求:‌相続によって株式を取得した者に対して、会社が株式の売渡請求を行い、強制的に買い取ることができる制度。(7)遺言の活用・ ‌遺言書を作成することで、後継者に自社株式、事業用資産を集中することが可能です。ただし、遺言はいつでも撤回できるため、生前贈与と比べて後継者の地位が不安定となるほか、遺留分の問題や遺言書の有効性をめぐるトラブルが起こることもあります。また、遺言書は相続発生後に開示されるため、当事者の思惑と異なり相続後の事業運営に支障をきたすこともあることから、計画的承継手法の推進を図ること等の取り組みが大切です。・ 各種遺言の中で、公正証書遺言が自筆証書遺言に比べて有効です。(注)公正証書遺言:‌法律専門家である公証人の関与の下で、2人以上の証人が立会うなど厳格な方式に従って作成され、公証人がその原本を厳重に保管するという信頼性の高い制度。また、遺言者は、遺言の内容について公証人の助言を受けながら最善の遺言を作成することができ、遺言能力の確認なども行われる。   自筆証書遺言:‌軽易な方式の遺言であり、自書能力さえ備わっていれば他人の力を借りることなく、いつでも自らの意思に従って作成することができ、手軽かつ自由度の高い制度。平成31年1月13日より、財産目録については自書しなくてもよくなり、また、令和2年7月10日より法務局における保管制度も創設され、自筆証書遺言が更に利用しやすくなる。(8)経営承継円滑化法の活用・ 現経営者の生前に計画的に事業承継に取り組むにあたって、非上場株式に係る相続税・贈与税の納税猶予・免除制度、遺留分に関する民法特例、金融支援、所在不明株主に係る会社法特例を利用した株式集約といった中小企業経営承継円滑化法の活用を検討することも有益です。(9)個人保証・担保の処理・ 経営者の個人保証については、将来的に多額の返済負担を負う可能性があることから、後継者確保のネックの一つになっています。・ そのため、事業承継時に後継者の経営者保証を可能な限り解除していくため、「経営者保証コーディネーター」による支援や経営者保証を不要とする新たな信用保証制度「事業承継特別保証」などの活用を検討することが有効です。(64、159、160ページ参照) ※ご相談は各都道府県の事業承継・引継ぎ支援センターへⅢ 親族内承継・親族外承継(従業員等)の対策 1.親族内承継

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