令和3年度第2版 事業承継支援マニュアル
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■ 42 ■©2021 SMRJ1.親族内承継 親族内承継は事業承継全体の過半数を占めており、現経営者の子や配偶者が後継者となるケースの他、おい・めいや子の配偶者が後継者となるケースなどもあります。(1)関係者の理解 ・ ‌後継者候補が複数いる場合は、意思疎通を図り、なるべく早期に後継者を決定しましょう。後継者候補へのアナウンスと本人の明示的な了解を確認することが大切です。・ ‌社内や取引先・金融機関に対して、事業承継計画を公表するなどの事前説明を行っておくことが重要です。・ ‌後継者の会社経営を支える将来の役員や幹部の構成を視野に入れて、役員・従業員の世代交代を準備します。(2)後継者教育   経営に必要な能力・知識を習得するために、社内・社外での教育を実施します。  例えば、以下のようなものです。①社内での教育 ・ ‌現経営者と後継者との事業についての対話((3)参照) ・ ‌自社の各部門のローテーション ・ ‌責任ある地位に就けて権限を委譲②社外での教育 ・ ‌他社勤務や子会社経営を通じて、幅広い人脈の形成や経営手法を習得 ・ ‌中小企業大学校で実施している経営後継者研修や中小企業支援団体が実施するセミナーへの参加(3)「会社の魅力」の磨き上げ・ ‌会社の強み・弱みを現経営者と後継者が一緒に考えることが重要です。・ ‌現経営者は、自社株式・事業用資産といった目に見える資産だけでなく、経営理念、ノウハウ、顧客とのネットワークといった目に見えにくい経営資源(知的資産)を後継者に伝えることが重要です。・ ‌会社の実態を把握するために、現経営者と後継者が一緒に「事業価値を高める経営レポート」の枠組みに沿って考え、自社の沿革や知的資産、将来に向けた事業のあり方をまとめる取り組みが会社の磨き上げにつながります。(4)株式・財産の分配 ・ ‌株式・財産の分配においては、①後継者への自社株式、事業用資産の集中、②後継者以外の相続人への配慮、という2つの観点からの検討が必要です。 ①後継者への自社株式、事業用資産の集中・ ‌後継者が安定的に経営をしていくためには、後継者に自社株式や事業用資産を集中的に承継させることが必要です(株主総会で重要事項を決議するために必Ⅲ 親族内承継・親族外承継(従業員等)の対策 1.親族内承継金融機関取引先企業従 業 員役 員親 族関係者の理解

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