令和3年度第2版 事業承継支援マニュアル
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©2021 SMRJ■ 2 ■事業承継支援業務に携わる支援者の心構え  事業承継に関する問題を抱える相談者(中小企業経営者、後継予定者、承継希望企業経営者等)の置かれている立場や状況はさまざまです。 窓口相談や電話相談のなかで、経営に関する悩みや事業承継に関する希望を本音で話しあえる環境を作るため、支援者は、相談者と気軽に相談でき、かつ信頼される関係を築く必要があります。 このため、支援者は、次の「業務心得」3ヶ条を常に意識して業務に従事することが求められます。 第1条 支援者は、公平・誠実であるべし  事業承継問題を担当する支援者は、現経営者と後継者(承継企業経営者を含む)という立場の異なる2者と対応する必要があります。 支援者が曖昧な態度を取ったり一方に肩入れしたりすると、当事者の信頼を損ない、現経営者が相談を取り下げてしまったり、後継者の不満が鬱積され現経営者の望んだ事業承継でなくなってしまったりするなどの問題を引き起こしてしまいます。 したがって、支援者は、両者の話を十分に聞き、常に公平・誠実であることが求められます。 第2条 支援者は、守秘義務を厳守すべし  後継者問題や企業譲渡に関する情報が会社の内外に流出した場合、経営不安や雇用不安など、その風評によるリスクは非常に高いものになる恐れがあります。また、親族内承継の場合には、家族関係の問題や相続問題など、個人のプライバシーに係わる情報を取り扱うこともあります。 相談で得られた情報を不適切に流用されたり、ずさんな管理により情報が漏えいした場合には、関係者に多大な迷惑を及ぼすことになりかねません。 したがって、支援者は、常に情報管理に細心の注意を払い、守秘義務を厳守する必要があります。 第3条 支援者は、勤勉であるべし  事業承継支援機関を訪れた相談者が満足を得られるか否かは、支援者の能力によるところが大きいものです。これは、支援者の持つ情報の量や質によってアドバイスの内容が異なったり、支援者の対応によって相談者からの信頼度が異なったりするためです。 したがって、支援者は、常に情報収集に努め、積極的に知識・ノウハウを吸収するなど、 勤勉であることが求められます。しかし、専門家との連携も支援能力の一部ですので、 何でも自分だけで解決しようとせずに連携できる専門家を増やしていくことも大切です。

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