令和3年度第2版 事業承継支援マニュアル
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©2021 SMRJ■ 10 ■【参考】訪問会話型の話題例(15の視点からの対話のアプローチ) 【1】から【15】まで質問事項が列挙されていますが、ここに列挙した事項はあくまでも話題例であって、チェックリストではありません。 チェックリストのように漠然と聞いても、事業者から事業承継について相談されることはありません。 質問事項すべてに共通して重要なことは、当事者意識(「自分自身が経営するならどうやって売上を伸ばすか」)を持って質問するということです。言い換えれば、「対話をする相手の事業について興味を持って聞く」ということです。興味を持っていれば、自然と聞きたいことも出てくるはずです。訪問前に訪問先のウェブサイト等を見て「自分自身が経営するならどうやって売上を伸ばすか」という視点で考えてみてください(ウェブサイトがない場合は同業他社のウェブサイトを見て考えてみて下さい)。 普段から雑談をしているような間柄でいまさら聞けないケースもありますが、「上記の質問をすること」自体が目的ではありませんので、「今後の会社の方向性について話を聞き、自機関でできるサポートはないか」を単刀直入に聞いてしまってもよいでしょう。  ⇒次頁に会話例を掲載します。一見雑談のようですが、向井課長は中小太郎社長と事業承継の話をしています。この会話例でわかるように、「事業者が事業承継に取り組みたくなるような雰囲気作り」こそ、事業承継支援(声掛け)で一番重要なところです。経営理念外部環境(機会・脅威)企業概要沿革受賞・認証・資格等内部環境(業務の流れ)①②③④⑤営業購買製造検査流通今後のビジョン(方針・戦略)①②①③②③④価値創造ストーリー⑤内部環境(強み・弱み)出典: 「事業価値を高める経営レポート(知的資産経営報告書)作成マニュアル改訂版」 (独)中小企業基盤整備機構をベースに作成その他その他構造資産構造資産その理由・背景その理由・背景関係資産関係資産過去~現在現在~将来に向けて人的資産人的資産自社の強み自社の弱み(課題)外部環境と知的業務の流れ他社との差別化に繋がっている取組など資産を踏まえた今後のビジョンその為の取組・顧客提供価値・⇒⇒⇒⇒⇒・機会・・脅威【1】創業者はなぜこの事業をはじめられたのですか【2】なぜこの場所・時期に事業をはじめられたのですか【3】創業時の事業環境はどのようだったのですか【4】事業が軌道に乗ったきっかけはどのようなものだったのでしょうか【5】過去に大変な時期(受注が減少していた、赤字や債務を抱えていたなど)もあったと思いますが、どのように乗り越えられ  たのですか【6】事業内容が変化していますが、どのような理由があったのでしょうか(事業の転換点となった時期はいつですか)□仕入先の変化をお聞きする□競合先の変化をお聞きする□顧客(販売先)の変化をお聞きする⇒ 創業から時間が経過すると、「事業環境(市場環境)」も変化する事業環境の変化と取引先の商流上の関係者の動きをお聞きする(フローの例)仕入先の変化競合先の変化販売先の変化□業務の流れ(バリューチェーン):製品・商品・サービスが生み出されるまでの流れ。□差別化(取引先らしさ)のための工夫。□特徴や課題は何か。なぜその時期に、その場所で、その事業を、その方(創業者)が始めたのか。①~⑥取引先の強みや取引先らしさ。お客様から選ばれる源泉や他社との差別化を生み出している根っこの部分は何か。⑧~⑪これまでの事業の価値を生み出す源泉になってきたものは何か。将来に向けて事業の価値を生み出していく源泉になるものは何か、その活用の取組みはどうなっているか。外部環境の変化についての認識、追い風になる事柄、向かい風になる事柄は何か、機会を活かし、脅威を最小限にするために、どう工夫して取組んでいくのか。⑭・⑮将来に向けた夢、あるべき(ありたい)姿のためにどう取組んでいこうと考えているか。⑦事業への思い。製品・商品・サービスの提供を通じて何をめざしたいか。思い・こだわり。①~⑮までの内容に基づきまとめる【8】御社の業務の流れ(業務フロー)について教えてください(何か強みとなる特徴はありますか)【9】競合他社と差別化するためにどのような工夫をされていますか【10】競合他社と比較してどのような点に課題があるとお考えですか【11】御社は業界内でどのようなポジションにあるとお考えですか【12】競合先は昔と今で変化がありますか【13】昔と今で顧客のニーズはどのように変化しているとお考えですか⑫・⑬【14】この先御社にとってどんなことがチャンスとなるとお考えですか。【15】この先御社にとってどんなことがリスクとなるとお考えですか。【7】今後はどのように事業を発展させていきたいとお考えですか

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