経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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株式会社サムソン流ボイラを主体に事業を行っている。簡易貫流ボイラは、菓子製造、クリーニング、レストランなど、主に中小・小規模事業者が対象となる。小型貫流ボイラは、工場、宿泊施設、医療施設など主に中堅・大規模事業者が対象で、当社にとっては規模の大きなボイラとなる。また、食品業界向けの食品機械も製造しているため、あわせて提案・販売している。当社は、主力の貫流ボイラにおいては国内市場シェア約55%のA社に次ぎシェア約20%で第2位の位置にある。食品機械は、食品製造業向けの調理殺菌装置、スチーマー、蒸気釜、攪拌釜、圧力・真空釜、真空冷却機等である。水処理機器、薬品は、ボイラに使用する水の調整のための軟水機や水処理に関する薬品類である。メンテナンス売上は、定期点検、機器のトラブル対応及び薬品売上などで当社の売上の約4割を占める。販売エリアは関東以西が中心で、東日本地区におけるシェアが低く海外での事業展開もこれから進める状況であった。当社の強みは、主力であるボイラ製品が省エネルギー優秀製品賞や芦原科学功労賞を受賞するなど高い技術力を有するところにある。 四国本部では、金融機関との組織的な連携を進めている。当社は、香川県の第一地銀の西部地区における優良取引先で、新たな市場開拓のために生産体制等の改革をサポートできる専門家を探していた。当行との連携活動の中で本店から紹介いただいたことが当社との出会いである。担当支店の支店長と共に当社を訪問し社長にヒアリングした結果、①事業所数の減少等に伴い、ボイラ市場、食品機械関連市場が縮小傾向にあること、②東南アジアの海外市場の市場開拓を目指しているが、これを進めるためには、情報化を含めた抜本的な生産体制の効率化を図らなければならないことが明らかとなった。これらを踏まえ、市場開拓を目的とした情報化、生産体制の再構築のための取組みについて協議し、中小機構四国本部の支援を強く要望されたため、金融機関と連携しながら支援を進めることとした。 当社の情報システムは、個別最適で調達し構築されてきているため、サブシステム間の連携に課題があり、熟練者がいないとうまく運用できない状況にあった。汎用のボイラは、見込み生産が主であるが、オプション対応の一部が特殊品となり受注生産となる。前者が約70%、後者が約30%の割合であった。食品機械は、ほぼすべてが特殊品である。これまで中小機構との出会いプロジェクトマネージャーの視点と経営課題の設定支援メニューH25H26H27H28H29支援内容(支援テーマ等)戦略的CIO育成支援事業①経営課題解決のためのIT企画書の策定戦略的CIO育成支援事業②IT調達と導入計画の立案専門家継続派遣事業①リードタイム短縮による生産性の向上専門家継続派遣事業②食品機械の生産技術開発とそれに対応した生産工程の確立05010015020025002,0004,0006,0008,000H25/3H26/3H27/3H28/3H29/3売上高(左軸)経常利益(右軸)単位:百万円売上高と経常利益支 援 前支 援 後戦略・経営戦略あり・営業戦略あり・経営戦略の実行と見直し・シェア拡大のための営業戦略の実行計画・中長期計画あり、部門別計画あり、年度事業計画あり、会議にて確認・中長期事業計画策定・中長期計画あり、部門別計画あり、年度事業計画あり、会議にて確認管理・仕組・生産の基本情報欠如・無駄、ムラ、無理のある現場・生産計画不備・工程改善、無駄とり改善・月次生産計画の作成、標準時間の設定・簡易ボイラーのリードタイム1/3に短縮・簡易ボイラーの製品在庫削減50%組織・人材・生産現場の改善意識の欠如・体系的な生産管理の仕組みなし・プロセス管理の欠如・管理者の改善意識の向上・会議によるチェック・アンド・コントロール・改善プロジェクトの継続・食品機械EL生産性向上35%その他・生産用地の点在化による効率悪化・OJTによる幹部教育なし・生産用地の集約化・中小企業大学校の研修活用【量的変化】【質的変化】

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