経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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<第3期:専門家継続派遣事業の経緯と支援内容・成果>(平成24年7月~平成25年7月) 第2期支援終了から約1年経た頃、日野社長から“物流センターを当社の強みにするためのチャレンジ”に力を借りたいとの3度目の支援要請を受けた。 環境適応が効を奏して既に当社の売上は180億円を超えていたが、“成長軌道”を走り200億円企業への脱皮を図るためには更なる収益性向上へのチャレンジが不可欠であり、様々な問題が顕在化する《物流センター》業務の改善に着手することが効果的であるものと判断した。事前ヒアリングにより得たニーズ(ロジスティックス周りの“競争力強化”“ムダの削減と効率化”“精度向上”“コストの把握とその情報活用”“配送ルート効率化”等)を整理し、これを基に専門家継続派遣事業に着手するための3期目の派遣計画を作成した。 支援のテーマを、1.ロジスティックスセンター業務の改善支援2.物流関連業務全般の改善支援とし、今次の支援では日野社長自ら前面に立っていただくこととし、常務取締役やロジスティックスセンター部長を中心とする8名に加わっていただくプロジェクトチームを発足させた。機構からは大手企業の物流指導などで成果をあげているアドバイザーを配し支援を開始した。 13ヶ月に亘る支援の具体的内容は、1.顧客別物流コストの算出(顧客別採算把握)2.物流コスト削減策の検討3.物流センター作業の改善策の検討4.物流の生産性・物流品質・顧客対応の実態把握と見える化5.在庫管理システムの導入推進6.物流管理指標[KPI]の設定7.全社が一体となった物流改善体制の構築である。 今次支援の最大の成果は《物流コストの見える化》が進み、顧客別収益が把握できるようになったことであり、この点では報告会における「日野出の問題点は顧客別採算に顕著に出ている」との社長の弁が象徴的であった。その他の支援成果としては、《物流部門で管理すべき指標:KPI》が明確になったほか、《部門別HLC物流経費構成》《物流に関する管理体制の構築》等の仕組みの構築が進んだ。支援終了後も、「物流経費率」「作業生産性」「ピッキングミス率」「クレーム率」「欠品率」「新規追加/カットアイテム数」の6つの指標で月毎に物流効率を管理する仕組みが定着している。 これまで3回に亘る支援(特に第3期支援)の成果である“物流コストの見える化”“顧客別採算性把握により構築した管理指標”等で確認・整理した改善ポイントについて、次は仕入部門・営業部門等全社を巻き込んだ “利益体質強化”活動に昇華させることが求められる。今後の課題今後の課題経営者のことば 我々卸売業にとって、物流と営業は車の両輪のように重要な二大機能です。これまでも我が社は物流機能の精度レベル向上に力を入れてきましたが、今回は更なる向上をめざして中小機構の支援をお願いしたものです。結果として、「物流の見える化」などが具現化し、物流スタッフの意識が変わったほか、取り組むべき課題も明確になってきました。現在進行中の支援を活用し、全社の意識改革や物流・営業の仕組み自体を見直し変えていくチャレンジを進めていきたいと考えています。代表取締役 日野 一壽社長日野出株式会社展示場商品

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