経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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具体的作業については、派遣期間を概ね3ヶ月毎の3クールに分けた上で、第1クール:人事評価システム(職能資格制度、人事評価制度)の取りまとめ第2クール:新賃金システムの構築第3クール:法的整備(就業規則等)のルール・仕組みの構築や関連ドキュメントの作成を推進した。この期間の成果としては、【職能資格】【人事評価】【給与】【育児介護休業】等の各制度や基準を完成させ、関連する【就業規則】等の改訂を行ったが、特に、①以前会社がコンサル主導で複雑な職能資格制度導入を図り、運用が中途半端であった経緯を踏まえ、今次支援ではシンプルかつ実態に即した仕組み作りを行ったこと②支援の中で改めて会社の“強み”“機会”等の議論で自社ストロングポイントの確認・共有化を図り、これを活かせる人事評価制度構築に結びつけるよう皆で努力したことが、説得力の高い人事活性化プロジェクト活動やその支援成果につながった。人事の仕組みを変えることは、会社の文化を変えることにつながる。200名を超える社員の意識やモチベーションを劇的に変化させることは困難であったが、取組みが徐々に意識や活動に現れることを期待しながら初回支援を終えた。<第2期:戦略的CIO育成支援事業の経緯と支援内容・成果>(平成22年10月~平成23年4月) 初回支援で人事管理面で一定の成果をあげたとはいえ、当社には長引く景気低迷期に2つの課題が残されていた。1.市場環境の低迷から来る商品単価の低下に起因する売上高・粗利益率の足踏みからの脱出2.精度の高い事業展開を図るために不可欠な既存情報システムの見直し 日野社長は、1.については社内で環境対応戦略を練ること、2.については、機構の専門家派遣制度を活用することを決断し、第1期支援終了と同時に第2期支援要請に踏み切った。会社からの要請を受け、改めて事前の調査を実施した。10年前に会社が導入した基幹系システムにおいては、迅速な経営情報提供ができていないことや、会社が打ち出しているアメーバ経営への情報面の対応遅れが、成長を目指す会社にとって捨て置けない課題となっていることを感じた。そこで、以下のようなテーマで第2期支援を行うことにした。1.既存システムの運用課題の整理2.業務課題整理と情報化企画領域絞り込み この支援は、戦略的CIO育成支援事業を活用して行うこととした。会社との調整の結果、初回支援でも中心人物であった常務取締役にCIO候補として参画いただき、同氏を中心に〈管理部〉〈物流部〉〈商品部〉〈福岡包装店〉等から業務に精通した次長・課長クラスをプロジェクトメンバーに選任いただいた。 初月に【プロジェクト編成と活動方針の決定】を行ったのち、【フェーズ1:既存システムの問題点把握と取組み課題の整理・確認】【フェーズ2:現状業務・関連業務の課題分析及び文章化】【フェーズ3:情報化企画と組織内提案】の流れで新システムを検討する前準備の位置付けの支援を行った。 互いが自部門業務だけでなく他部門との連携によるシナジーをどのように得るかを意識しながらプロジェクト活動を行ったことで、他部門業務について理解を深めることができ、全社的視点で“無駄な業務”“重複作業”の整理や、「ムダの改善」「コスト改善」「物流効率化」の方向性共有が図られたことが最大の支援成果であったものと考える。 各フェーズでのドキュメントを成果物として残したが、【フェーズ3】で作成した企画提案資料は、のちに取締役会で諮られ、業務改善や情報化実行計画に資する資料として用いられた。松尾 靖彦 九州本部 統括プロジェクトマネージャー3期に亘る支援を通じて、会社の“意識を変え”“仕組みを変え”“問題を解決する”ことにチャレンジしてきた。日野出株式会社がさらに収益性の高い筋肉質な企業に進化し、“明日に豊かさを誠意で拓く”会社であり続けるよう支援を続けたい。環境変化に適合したステップバイステップの課題対応で広域展開企業として成長基盤を確立

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