経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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 当社は、業務提携に基づいた連携支援により、金融機関から推薦を受けた企業である。 平成22年7月に第一回打合せを行った後、衛生管理(食品衛生、設備保全等)のプロジェクト活動もピークを過ぎた平成23年1月に再度打合せを行った。 当社は、他社の自動化製造ラインで生産された冷凍食品とは一線を画し、手づくりの味を残した商品を売りにしており、完全自動化しないことにこだわりを持っている。ところが、シュウマイの蒸し器がボトルネックとなっていて、生産性が上がらないという問題を抱えていた。この問題を改善し、「できれば過熱蒸気を使う方式を採用して、省エネを図りたい」、また、「生産効率化への取組みについては、トヨタ生産方式などの食品加工とは別の見方で生産ラインの診断を行い、問題点の指摘を受けたい」と考えていることを確認した。1.現場観察⑴省エネの観点から生産現場を確認すると、ボトルネックとなっている蒸し器は、全く保温されておらず放熱による大きなヒートロスが原因と考えられ、これを保温することで、省エネと同時にボトルネックの解消による生産効率の向上に繋がる可能性が予想できた。 また、工程確認後、工場の建屋外でボイラーを外から視察したが、蒸気配管やその保温材のメンテナンスが不十分であること等、「省エネ」という観点から設備が十分に管理されていないことが判った。⑵工程改善の観点から各材料は、受入検査後計量され、切断機によって細かくされ、混錬機によって混ぜられ、蒸し器の前で具が麺帯に包まれており、この間各工程を作業員が台車で運搬している。蒸し器を出てきた製品は、作業員によって決められた個数がパックに梱包され、重量、異物の検査機を通過したものは、作業者によってパレット(PL)に載せ替えられている。これは大手食品工場のように原材料を機械に入れると、次に目にするのは、長い自動化された設備の端からパッケージ化された最終製品となる工程とは全く異なり、オートバイや自動車の部品工場でよく見かけるような、作業員がひとつひとつの単体設備を順番にセットし加工して運ぶ生産ラインに非常によく似ている。そして、作業者による運搬や歩行が多いこと、作業者や他設備の配置にムダがあることを確認した。⑶当社の特徴以上の現場確認を通して、当社の生産工程は大手食品メーカーのようなオートメーションではなく、単体加工機の周囲を作業者が製品を持ち回ることによって付加価値を高めていく、まさに「モノづくり」そのものであることを確認した。このため、日本のモノづくりのお家芸である、化学プラント工場の省エネ技術と自動車生産工場の生産技術を利用することで、当社の原価低減は数ランク進み、経営体力の筋肉質化ができるものと確信した。2.支援課題の設定そこで、食品加工という業界以外の視点で「エネルギー消費の大きい当社の省エネ実践」と、「生産工場の視点での生産管理・生産方式の見直し」を課題として設定し、支援を行うこととした。 当社製造部門は、社長と品質保証部門を統括している専務、製造中小機構との出会い中小機構との出会いプロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクト推進体制プロジェクト推進体制売上高と経営利益010020030040050001,0002,0003,0004,0005,000H21/9H22/9H23/9H24/9H25/9株式会社ホソヤコーポレーション

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