経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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全員参画の品質管理の仕組み作りと品質革新活動―グローバルに戦える強いモノづくり工場実現―要な体制であった。 毎月2回の支援活動時には、プロジェクトメンバーは一人も欠けることなく参加し、活動に対する熱意、貪欲に学ぼうとする姿勢ともに素晴らしく、日を追って革新のムードが高まっていくことが実感された。また、社長は、活動の節目、節目で明確な目的を持って活動に参加していた。キックオフでは、本活動に対する期待を、報告会では成果への評価、プロジェクトメンバーへの慰労の言葉など発言し、活動の精神的支柱としての役割を果たした。社長の本プロジェクトへの関与を見て、プロジェクトメンバーが経営トップの本気度を十分に感じることが出来、そして社員全員が品質革新へのモチベーションを上げて行くこととなった。<専門家継続派遣事業①>(平成27年5月~平成27年10月) 第1ステージの改善としては、1)不具合の解析と対策2)標準化の推進の2点をテーマとして取り組むこととした。 当社は平成15年(2003年)にISO9000を取得しており、会議体も毎週月曜日に課長会議、月に一回安全衛生・6S委員会及び目標管理報告会、年一回のQMS検討会を実施しており、これまでも品質を含めた改善の取り組みは実施してきている。今回の支援は、もう一段のレベルアップを求めているため、これまでにない程の踏み込んだ解析により、不具合の真因を炙り出し、対策案を実行していくことに注力した。 当社は、製品が出来るまでに、最低でも8工程を経るという多工程を特徴としている。その為、不具合発生場所と発見場所が異なり、発見時間のずれが生じるなど原因究明が出来難い状況にあった。そこで統計的なQC手法を用い、データー層別・親和図法・特性要因図を使った解析などを職場ごとに実施した。その結果、これまで外注加工が原因と思われていた事象が、自社内加工のバラツキに起因していることなどの真実が見えてきた。このような真因追求をする活動とともに、組織全体で品質改善に取り組む仕組みとして経営トップによる毎月の診断会、朝一番に行う全員集会の品質情報報告などを実施した。また、各人バラバラの作業のやり方を統一していくために、作業の標準化を進めるとともに技能評価基準を設定し測定技能、図面読み取り技能、バイト研削技能など全員の品質関係技能の向上策についても対策を実施した。これらの対策の結果、社外流出不具合が半減以下になるという成果が出た。<専門家継続派遣事業②>(平成27年11月~平成28年4月) 第2ステージにおける品質革新の取り組みは、いよいよ本格的な課題解決に向け重点不具合の対策と自工程から品質不具合を流出させない仕組み作りを目指すこととした。これまでの活動で、社内不具合の要因として約200件の事実を把握した。その中から重点品質改善テーマとして各課1件、全部で9件を取り上げ、徹底的に不良発生要因を潰す活動を実施した。 具体的には、課題と目標を設定し進捗を見えるようにする方針管理を下記のような方法で指導した。・客先クレーム低減 ・工程内不具合低減月・週単位の実績をグラフで見える化・朝礼で各課別の品質状況を全員で確認不具合内容と原因を把握するこれにより注意喚起と意識改革を促す・各課長層は原因分析し重点指向でPDCAを回す。・単発的な不具合はなぜなぜ分析を実施更に、測定技能については全員を対象に技術力向上のための研修を実施。OJTも交えた実践的な研修を進めるとともに、測定技能競技大会を実施し技術力向上のムードを盛り上げる仕掛けも適宜実施した。また、標準化の定着を進めるため、測定基礎標準作業書(8アイテム)を整備し今後も測定レベルが落ちないよう研修書として活用できるものを作成した。 組織的な変化として、経営層は月二回の診断会の支援内容と支援成果当社には誠実で頑張り屋の素晴らしい人達が居られます。また高度な技術も持ち合わせています。是非これを磨かれて世界でダントツに強い企業、俊敏でリーンな企業になっていただきたいと思っています。大いに期待をしております。 加藤 正行 九州本部 プロジェクトマネージャー

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