経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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“いいものつくり”実現の生産体制と収益性の改善―高級腕時計ケース生産工程の採算性改善支援―経営基盤強化型“いいものつくり”実現の生産体制と収益性の改善―高級腕時計ケース生産工程の採算性改善支援―当社は腕時計ケースの国内唯一の専業メーカー。“いいものをつくる”を企業理念に掲げ独自の技術を開発してきた。しかし、採算性に問題を抱えており、今回、収益性の改善活動に取り組んだ。その結果、利益を生む生産工程の構築と黒字化を実現させた。東北本部 プロジェクトマネージャー 八重嶋 征夫林精器製造株式会社【事例の要約】 本事例は、生産管理体制の強化と収益性改善に資する支援事例である。 当社は、高級腕時計のケースの専業メーカーとして、精密金属加工の一貫工程を社内に構築、高精度な冷間鍛造技術、鏡面研磨技術、表面処理技術をコア技術として、高い質感と仕上げの美しさで顧客の要求にこたえてきた。一方で、工数の増加、歩留まり、直行率、在庫などの課題から採算性が問題となっており、加速する顧客の高級指向、低コスト指向に対応する必要性から、社長の率先垂範と事業部あげての改善活動により体質強化と黒字化に取り組んだ。企業名 林精器製造株式会社業 種 腕時計ケース、FA機器、表面処理等製造本社所在地 福島県須賀川市森宿字向日向45番地資本金 90百万円設 立 大正10年4月売上高 4,772百万円(平成28年3月期)従業員 313人(正社員247人) 当社は、大正10年(1921年)東京で創業。昭和18年(1943年)の戦時下に福島県須賀川市に疎開開業し、腕時計ケースを主力に製造してきた。その中で、プレス技術、切削技術、研磨技術、表面処理技術を蓄積し、産学官の連携を図りながら先端技術の開発にも熱心に取り組んできた。創業以来、95年に渡って培われた、冷間鍛造や精密切削加工、金属鏡面研磨技術と最新の加工設備を駆使した、世界に誇る腕時計ケースの一貫生産が強みとなっている。また、これまで培われた保有技術を活用し事業を多角化。精密加工/組立技術活用の精密機器事業、電子部品機器や省力機器等の設計製造を行うメカトロ事業、装飾・機能メッキの表面処理事業を展開しているだけでなく、さらに技術を向上させ医療分野への進出も果たしている。 このような積極的な企業活動の成果が評価され、平成26年(2014年)には中小企業庁「がんばる中小企業・小規模事業者300社」にも選ばれ、表彰を受けている。 現社長が就任した平成22年(2010年)当時は、リーマンショック、海外(中国)での廉価生産による仕事の流失など、厳しい経営環境にあり売り上げが低迷していた。追い打ちをかけるように、就任まもない社長が経営改革に取り組んでいる最中の平成23企業概要本社製品

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