経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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営業の活動の弱さも見られた。そこで、建材販売の経験者1名を新たに雇用し、体制を強化している。 また、営業における二人の管理職は、プレイヤーとしての意識が強かったが、今回の共同作業によってマネジメントの重要性と自己の役割への認識が深まった。 第2期に整備した予実管理体制、営業ツール、建材営業体制の整備に係る活動により、4月から9月までの建材販売の売上高は平均200万円であったが、10月は260万円、11月は410万円と、目標の月間売上500万円に近づいていった。 並行して営業評価制度の構築を進めた。人事制度は大枠で構築されているが、現在の考課要素は抽象的であるため、考課しづらいという欠点があった。そのため、考課が容易で業績向上にも直結するコンピテンシーの視点から考課要素を構築した。 主な対象は営業担当者となるが、他部署とのバランス調整を取るため、全部署の人事評価制度に反映させた。考課要素を具体化するにあたり、参加した全部署の役職者が各職場に持ち帰り、さらに妥当性等について詳細に議論した上で決定したため、今回の考課要素は間接的ではあるが、全社員が協議に参加する形となった。これらの取組みにより人事評価制度に対する従業員の満足度は高まった。 考課要素の最終調整を図るために、冬季賞与の活用に向けて人事考課を行い、これが実際に賞与の決定ツールとして用いられた。 プロジェクトメンバーからは人事考課制度の構築に対する所感として「人事考課が、単なる処遇を決定するデータ的なものではなく、自己啓発と教育に貢献するものであることがよく分かったことが意義深い」との発言があった。人事考課制度の目的と、営業の業績を上げる方法論と関連付けての理解がみられた。 現在は、一般向け木造軸組工法の構造材が売上の大半を占めている。今期は消費税前の駆け込み需要が期待できるものの、今後については住宅需要が落ちる方向にある。今後当社の経営を安定化させるためには、プレカット以外の事業の拡大が必要となる。 建材販売の強化、木造大型建築物への進出に加えて、新規事業への取組みを積極的に進めている。運送業への進出、金融関連サービスの強化、木質ペレット、太陽電池等のエネルギー関連事業に積極的に取り組んでいる。 これら新規分野への進出のため、主体性のある従業員と強化された営業体制が有効に機能していくことが期待される。今後の課題今後の課題経営者のことば 当社は、木造住宅の構造材のプレカット加工を中心に木材・建材を販売する会社です。おかげさまで業績は順調で、この分野では県内で高いシェアーをいただいております。 しかし、本当に強い体質の企業が備える組織力という意味ではまだまだこれからだと考えています。2年前から社長がすべてを仕切るワンマン体制を改め、各部門の責任者を明確にし、自覚とやる気を発揮できる体制にシフトしました。部門間の連携を深め、変化に対してより迅速に対応していかなければならないと思っております。引き続き組織力の強化について成果が発揮できるよう、ご指導をよろしくお願い申し上げます。代表取締役 鶴居 美香子社長株式会社愛媛プレカット支援プロセスの流れプレカット加工された構造材(継手・仕口)

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