経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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自身の経営スタイルはワンマンであると自覚していた。一方で従業員のモチベーションは低く、定着率も低かった。その結果、従業員、特に中間管理職が育たないとの課題を抱えていた。また、営業担当者は御用聞きであり、新規開拓は社長しか行っていない状況であった。これらの状況に渡邊社長は危機感を持ち、今後の成長のためには従業員の力を引き出す必要を感じていた。 以前より活用していた中小機構の窓口相談にて専門家継続派遣事業の紹介を受け、支援を受け入れる意志を固めた。 当社は、厳しい環境下のプレカット業界にあって、高い売上と利益を確保しており、非常にまれな存在である。これは、社長のリーダーシップと積極的な投資により作り上げられたものといえる。 初回訪問時に、新規開拓のための営業体制の構築についての支援要望を受けたが、現状のヒアリングを進める中、従業員、特に中間管理職が育っておらず組織体制が弱い、従業員のモチベーションも低いなどの状況が判明した。 そこで、経営者と従業員の方向性、価値観等のギャップを解消し、従業員の経営への参画を図るため、現場リーダー等を巻き込んだ中期経営計画の立案を進めることを提案した。社長はこの提案を受け入れ、専門家継続派遣事業による支援に取り組むこととなった。 中期経営計画の立案に向けた検討は、経営幹部と各部門リーダーを中心にプロジェクトチームを構成した。加えて、社長の希望により今後を期待する若手社員も検討に参加している。 検討を進める中で、現場リーダー、若手社員は会社のことを考え、意見を持っていることが見えてきた。一方で、社長や経営幹部が入るとプロジェクトメンバーは萎縮し意見が出づらくなる。 プロジェクトメンバーから意見を引き出し活かすため、社長と今後の進め方を調整し、現場リーダーと若手社員の意見を吸い上げ、社長と経営幹部が調整を行う進め方に変更した。<第1期 中期経営計画の立案(平成22年4月~平成22年9月)> まず、環境分析と従業員へのモラールサーベイを実施した。モラールサーベイでは、「会社の方向性についての理解は高いが、社長とのコミュニケーションの不足」、「職場の一体感への課題」、「発言できないことへの不満」等の傾向が見られた。給与への不満も出てきたが、組織体制への不満の色合いが強いことが要因分析で見えてきた。 内部・外部環境分析を進め、図面作成能力、設計支援等の技術サービス、加工能力の高さ等の強みが確認された。併せて、内部の人材不足、コミュニケーションの不足、新規開拓の弱さ等の課題の確認を行い、重要成功要因として絞り込みを行った。その結果、①人材の育成、②高品質・低コストの追求、③新分野の商品開発&関連分野の開拓、の3点を戦略目標に定めた。 これら戦略目標の達成のためのプロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクト推進体制プロジェクト推進体制支援内容と支援成果支援内容と支援成果売上高-50005001,0001,5002,0002,5003,000H21/3H22/3H23/3H24/3H25/3株式会社愛媛プレカット

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