経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
59/172

めていた。 平成21年度に「高精細な描写力と堅牢性を備えたインクジェットプリントによるデザイン商品の製造販売事業」で新連携の事業に取り組んだことが、当機構との出会いであった。 新連携認定後のフォローアップ支援として当社を訪問した際に、中小機構の経営支援メニューを知り、全国の専門家ネットワークが活用できることに興味をもった。 当時、新分野への展開を模索している中で、最先端の紡糸技術と炭素繊維製造の研究に取り組んでいた研究員から研究の成果について報告を受け、竹田社長は、以前セミナーで聞いたリチウムイオン電池の電極材料に、この技術と研究中の炭素繊維が使えるのではないかと考え、研究開発を進めていた。 しかし、この分野のことは詳細にわからないため、リチウムイオン電池に詳しく、技術的かつ専門的にアドバイスをしてくれる専門家が必要と考え、中小機構に支援要請した。 紡糸技術と炭素繊維製造のノウハウは社内にあるとしても、リチウムイオン電池の電極材料として、最適な能力を有する炭素繊維の見極めとその製造技術、また、出来上がった炭素繊維をどのようにリチウムイオン電池メーカーに販売していくのかも課題となる。 そこで、支援テーマを「リチウムイオン電池の電極向け炭素繊維の開発とマーケティング」とし、炭素繊維の開発支援とマーケティング支援を「専門家継続派遣事業」で実施することとした。 支援に際しては、全国の登録アドバイザーから大手企業OBでリチウムイオン電池の開発経験があるアドバイザーを選定し派遣することとした。 竹田社長が自らプロジェクトの責任者となり、担当研究員がプロジェクトリーダー、メンバーは社内横断的に関係部門から集め、プロジェクトを推進していく体制とした。<第1期>(平成21年11月~平成22年10月)①「リチウムイオン電池の電極向け炭素繊維の開発支援」 当社の炭素繊維の特性把握のため、当時、市場に出ていた2社の炭素繊維との比較を行い、優位性と劣位性を化学的に分析することを支援した。当社の炭素繊維は、最先端の紡糸技術を使っているため、他社の炭素繊維と長さ、太さが異なり、その結果、電極として使用した場合、他社には見られない電池出力を上げる特性を備えていることを突き止めた。 しかし、この特性を十分に発揮するためには均一で密度の高い炭素繊維を安定的に造り出す必要がある。 そこで、何度も炭素繊維の製造と分析を繰り返し、製造における最適条件設定を見つけ出すことを支援した。②「リチウムイオン電池の電極向け炭素繊維のマーケティング支中小機構との出会い中小機構との出会いプロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクト推進体制プロジェクト推進体制支援内容と支援成果支援内容と支援成果売上高と経営利益010020030040001,0002,0003,0004,000H21/10H22/10H23/10H24/10H25/10テックワン株式会社

元のページ  ../index.html#59

このブックを見る