経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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 当社は、本業である合繊織物の染色整理加工の仕事が減少していることから、この状況を打破すべく、自社の保有技術を活かし、新分野への事業展開を積極的に進めてきた。「リチウムイオン電池の電極向け炭素繊維の開発」もその一つであり、支援を通して、ターゲット市場の絞り込みとその分野に適した炭素繊維の開発、量産化技術の確立に成功した。その結果、電気自動車用電池メーカーとの共同開発につなげることができ、事業化への道筋をつけることができた。 北陸地方は日本で有数の合繊織物の産地であり、糸の織から染めまでの工程に携わる中小企業が多数存在した。当社もその中の1社であり、織物の準備、精練加工を目的として昭和40年に創業した。 当時、日本の繊維産業は隆盛を誇っており、当社も順次業容を拡大し、染色整理加工の一貫製造体制を確立していった。 しかし、その後、新興国の技術力向上により国内の繊維産業は衰退の一途をたどり、将来的には経営が立ち行かなくなることが予想されたため、竹田社長は就任以来、自社の最新の紡糸技術等を応用した新分野への事業展開を検討してきた。 自社の保有技術を昇華させ、その時代のニーズにあった製品に展開する戦略を立て、傘生地のプリント加工に始まり、カーテンの染め加工、超撥水フィルムやラミネート加工の技術に至るまで、衣料品のみならず産業用資材等の非衣料分野への展開も積極的に取り組んできた。 自社の保有技術のみを頼りとして新分野に展開することは簡単なことではなく、自社で解決できない問題については、公設試験場等に相談してきた。また、竹田社長は、日頃からセミナー等に参加し、新分野進出のための情報収集に努企業概要企業概要新事業展開型長年培ってきた自社の保有技術を活かして、成長が見込まれる新しい分野に挑戦国内の繊維産業が衰退していく中、当社は、自社の保有技術を活かし、先端分野であるリチウムイオン電池用炭素繊維の開発、事業化に挑戦した。そのプロセスにおいて、機構は、マーケティングと炭素繊維の開発・量産化の技術的問題の解決に資する支援を行った。北陸本部 統括プロジェクトマネージャー 増森 正樹企業名 テックワン株式会社業 種  染色整理業(合繊織物の染色、プリント加工)所在地 石川県能美市浜町ヌ161-4資本金 80百万円設 立 昭和40年6月売上高 3,312百万円(平成25年10月期)従業員  132人テックワン株式会社本社長年培ってきた自社の保有技術を活かして、成長が見込まれる新しい分野に挑戦事業領域

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