経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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ディネーターがネットワークのある企業に同行訪問する体制で臨んだ。当社は都田研究所長が責任者として販路開拓コーディネーターと同行することにした。<販路開拓コーディネート事業>(平成24年2月~平成24年12月) 販路開拓コーディネート事業は、実際の市場でのテストマーケティングを通じて、マーケティング企画のブラッシュアップ段階で構築した仮説の検証を行う事業である。想定販売分野にネットワークをもつ2人の販路開拓コーディネーターが6社にアプローチした。(検証による成果)①金属としての強度、機械加工性と絶縁性を併せ持つ素材はユニークであると評価され、Nasseel ISの実用可能性を確認できた。②半導体向け検査装置の冶具(ソケット、プローブピン評価治具)にニーズのあることが判明した。治具の分野は100億円の市場規模がある。③絶縁性はパワーデバイスには無理だが、低電圧化が進む半導体では問題のないレベルである。他の機能(ノイズ除去、放熱性、加工性、耐摩耗性、耐食性)にも関心を持たれ、用途の提案などの情報を入手できた。④一般的な電子基板の検査工程では樹脂部品の性能が向上していることからニーズは感じられなかった。⑤他の機能を活用した用途の提案(電子部品、外側が絶縁層の針、耐薬品性を活かした部品、高温時耐摩耗を活かした部品、極小スリーブ、プリント板、チタン金属の代替)を受けた。(アプローチ結果)①大手半導体ソケットメーカーで市場性を確認でき、プローブピン評価治具を受注、納品した。②回路検査機器の治具メーカーに、ソケットハウジングの見積書を提出した。③検査機器・計測機器メーカーでは、技術的関心が高く継続して採用検討をしてもらうこととなった。④その他3社でヒアリングによる情報収集ができた。(要望対応)①熱膨張等を考慮したピンのはめ合い公差データ、ノイズ除去の特性データを求められた。後者は浜松の工業試験場で検査を実施し提出した。②価格について、超多ピン、狭ピッチのソケットの価格低減要望があった。微細加工に強い機械加工メーカーを広域から選定確保し、スキルを蓄積することで安定した高精度加工を実現し、大幅なコストダウンを目指す。③今回関心を寄せていただき試作検討に至ったアプローチ先とは打合せを継続し、ニーズに合った性能・価格の部品を供給し正式採用に向け継続に推進する。(新たな課題の抽出) 次の3点が当社にとって新たに重要な課題として浮かび上がった。①半導体検査治具開発にあたってのさらなる技術開発、②新たな製品化に伴う品質管理面の整備、③営業・販促活動の強化 所長からは、半導体検査治具市場への対応は未経験であり、事業化に向けた事業プラン作成を推進するための支援要望があった。次の事業展開フェーズに向けて改めて事業プラン(事業計画書)をまとめられれば、当社の有望事業として発展が見込める。 活動報告を提示するフィードバック報告会では、経営実務支援事業を活用した継続的なフォローアップを提案した。<経営実務支援事業>(平成25年2月~平成25年7月) 経営実務支援事業の支援先は引き続き、Nasseel ISの製品開発から販売までを担っている都田研究所とした。上記の課題解決にあたっては、当研究所の所長に加え、主任と所員、本社からも取締役会長が参加し、支援の受入体制は整った。アドバイザーは半導体業界で10年以上の経験をもち、技術マーケティングにも知見をもつ者を選定した。(支援テーマ)①半導体向け検査治具市場分野に向けた製品面での仕様確定や品質検査項目の抽出②想定市場へのアプローチ方法の確立、プレゼン資料作成、販売促進策支援内容と支援成果支援内容と支援成果田川 幸平 関東本部 販路開拓プロジェクトマネージャー仮説の設定と検証の実施により新用途の発見と、事業化に向けた計画書を作成できた。この間、課題解決に向け全社一丸となって真摯に対応していただいたことが成果獲得の最大要因であった。仮説検証による独自技術の用途開発で新市場を発掘

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