経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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佐藤産業株式会社る①顧客層、②商品コンセプト、③主たる市場、④価格帯、⑤安定期の事業規模について仮決めし、検討を進めた。構想の骨格は、顧客・市場、商品、販売、仕入、物流、事業採算計画である。構想案作成は、主担当による一次案の報告と質疑応答、アドバイザーのアドバイスにより修正を行い最終版が出来上がった。2.事業化可能性評価(FS) FSは商品計画~資金計画の領域で約50項目に及び実施手順・内容別にガントチャートで表示した日程計画を作成したが、中心となるのは「商品計画」と「販売計画」である。①商品計画家具展示会でアンケート調査を実施したところデザイン、仕様、価格に多くの意見があった。これを基にマーケット調査用の商品カタログを作成し、家具量販店、家具専門店、通信・ネット販売業者を対象とした訪問調査を実施した。この結果は「新規事業計画」の仕様、価格、販売数量、商品ライフサイクル、品質保証に反映された。②販売計画家具専門店、ボランタリーチェーン15社(首都圏7社、近畿圏5社、九州2社他)、通販・ネット業者7社(首都圏)のバイヤー等を対象とした訪問調査を実施した。この調査先は「組立家具」の取引があり新事業の基盤取引先になる可能性がある。3.新規事業計画の作成 事業構想案とFSによる見直しにより新規事業計画(商品計画~資金計画と事業化スケジュール表)を作成した。この新規事業は事業開始4期目決算で売上高4億円、2期目で赤字解消、社員は7名増加を目指すこととした。そして、ターゲットは20代~30代女性とし、商品構成はリビング50%、キッチン50%、販売先業態は店舗販売業者65%、通信・ネット販売業者35%、仕入先はサトー・ベトナムという計画となった。この計画策定1年後に「完成家具」を発売する予定で準備項目と担当者、目標時期を明記したスケジュール表を作成し、この支援終了後直ちに事業化準備に着手することとした。今後の課題 作成した計画を受けて、今後の課題としては、実行を含めた下記の4点が挙げられる。1.「完成家具」を計画通り、平成24年8月に市場投入すること。生産子会社と上手く連携を取りながら早期に試作品を作り、主要販売見込先の評価を受け、必要に応じて修正に取組むこと。2.成長マーケットである通販・ネット販売業者向け営業を一層強化しシェアアップを図ること。そのためには新商品の投入と事業者に対応した受注システムを整備すること。3.組織的な業務運営の定着を図ること。営業、業務両部門に共通する事項であるが、関連部門が連携して取り組むことが、顧客の信頼とコスト削減に繋がる。4.計画(予算)に基づいた営業活動を行い、成果(利益)を刈り取ること。<その後> 今回の支援で作成した計画に基づいて完成家具の市場投入を進め、合わせてベトナム現地法人での生産体制を整備することにより、事業構造改革を軌道に乗せ、増収増益が続いている。 さらに、海外への本格展開も進めており、当社は新たな成長ステージに突入している。経営者のことば 中小機構に支援をお願いしたのは弊社が家具製造業から企画・卸会社に転換する時期でした。若い社員が中心の企業で未熟ではありましたが、やる気のあるメンバーでした。2人の専門家に2年間支援をいただきテーマは違いましたが、共通することは基本と原理原則に則って考え、実践、修正し、継続することの重要性です。おかげ様で社員の考え方、行動様式に共通の基盤ができ、各人が自律して仕事に取組むようになりました。社員に考え、挑戦する「場」を与えれば期待以上に成長するものであると実感しています。代表取締役 佐藤 友彦社長展示室

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