経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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製販分離の事業構造改革により業績を回復させ、新たな事業展開に挑戦 製造業の事業転換には多くの困難を伴う。当社は生産拠点の海外立地と国内事業のリストラを並行して行った。従業員はピークの1/3以下に減少、社長と平均年齢30歳の社員がまず第二創業期の当社の営業の基盤固めと新規開拓に取組み、続いて今後の成長を支える事業の新たな“柱”作りに取組んだ。前者は“属人的”な営業から事業環境の変化に柔軟に対応できる“組織的”営業への転換を目指し、新規開拓に注力した。後者は、既存事業の「組立家具」が成熟していることから「完成家具」への進出を計画、事業構想、FSのステップを踏み事業計画書を策定、事業化に向け第一歩を踏み出した。この事業は既存事業の経営資源(生産、販路、営業、受注システム等)を有効活用するものである。企業概要 当社は組立家具・完成家具の企画・卸売会社である。商品は生産子会社サトー・ベトナムからの仕入による。 創業は大正7年であるが、成長の機会をつかんだのは昭和48年よりカラーボックス等組立家具の生産を始めたことによる。最盛期にはホームセンター向けを中心に売上が30億円弱までに達したが、中国等から輸入される低価格品と競合するようになり減収減益が続いた。 こうした競争に対抗するために、佐藤社長は平成16年常務に就任(当時30歳)すると、生産の海外展開を主導した。材料調達と生産コストからみて国内生産を継続することは採算に合わない、また委託生産は量産化までのプロセスに時間とコストがかかる、さらに品質に問題があるためである。平成17年にはベトナムホーチミン市近郊に生産子会社を設立し、常務は工場建設と稼働に向け陣頭指揮を執り、翌18年には生産を開始した。 一方、当社は国内生産をほぼ同時期に廃止し、人員削減と遊休不動産の売却を進め従業員はピーク約70名から約20名に減少した。 そして、佐藤常務は平成20年に社長に就任し、こうしたベトナム工場建設・国内のリストラ等の危機をこの若さでよく乗り越えた。 このような事業構造改革により製造業から企画・卸売企業に転換したが、顧客の消費行動と家具の新事業展開型製販分離の事業構造改革により業績を回復させ、新たな事業展開に挑戦大胆な事業構造改革により家具生産はベトナム子会社に、当社は家具の企画・販売事業に転換した。海外に生産子会社を持つ強みを生かしたマーケティング活動が奏功し業績は好調、この成果をもとに新事業に挑戦するものである。中国本部 統括プロジェクトマネージャー 増岡 洋企業名 佐藤産業株式会社業 種  家具卸売業(企画・卸売、生産はベトナムの子会社)本社所在地 広島県尾道市西藤町226資本金 10百万円設 立 昭和44年8月売上高 857百万円(平成26年7月期)従業員 33人(正社員30人)佐藤産業株式会社ベトナム第一工場本社

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