経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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三和ニードルベアリング株式会社題の進め方”が理解できた」「テーマ管理の重要性が理解できた」等、前向きな評価が得られた。最も大きな成果は長期のテーマ管理上で想像を超える35億円の売上計画を立案できたことであった。また、それが、その後、社内のさまざまな前向きの議論に広がるなどの良い循環が生まれた。2.今後の経営の方向性と組織体制の検討 事業の方向性が定まり、営業が積極的な計画を組み始めたことで、社内議論が起こったことから、総仕上げである本質課題の解決として支援した。狙いは、会長が言う①定めた組織目標の達成に全社を挙げて強力に臨むこと、②環境変化に対応し、全社的視点に立って自主的に提案・行動する人材を育成し活用すること、③社員のパフォーマンスを正しく人事考課すること、に置いた。<支援項目・内容(取り組み順)>⑴表彰制度導入社員のモチベーション向上、ボトムアップでの事業変革提案が活性化する組織風土、環境変化に対応して全社的視点に立って自主的に提案・行動する人材を形成する手段。表彰制度、表彰規程類を整備。⑵執行役員制度導入経営と業務執行の機能分離、取締役数の適正化でスピーディーなコーポレートガバナンスを実現するとともに、社員の最高位としての相応しい処遇を実現するために導入。執行役員規程類を整備。⑶管理職問題認識の吸い上げ経営陣と部課長、部課長相互のコミュニケーション活性化のために懇談会を実施。合わせて、部課長へのアンケート調査を実施し、調査結果から経営課題を抽出。⑷管理職研修体系の創設部課長のマネジメント力、問題解決力等の強化のための研修制度を新設。⑸課題設定・解決プロセスの改革 経営トップの問題認識、管理職アンケート調査で抽出した課題の解決には「トップダウンとボトムアップの融合による課題設定・解決プロセスの確立」が中核施策として有効であると認識し、これを本項目の支援の最重要施策として位置づけ企画立案し、試行した。具体的取組み項目は下記のとおりである。①中期経済情勢・経営環境の分析と経営基本課題の抽出②中期経営方針・経営計数目標・重要課題およびそれらの期末ゴール目標の設定③中期部門課題・期末ゴール目標・人員計画・経費予算・投融資予算の策定と決定④中短期経営計画・予算の全社説明会⑤当該年度部門実行計画の策定⑥当該年度計画の組織・個人別目標管理の仕組みへの落し込み⑹経営会議の新設トップの意志の明確化、課題設定~解決への衆知の結集、意思決定のスピードアップ、次世代幹部の育成強化を図るため、原則2回/月の頻度で実施することとした。⑺そのほかに、自己啓発の促進を図るためのビジネス書架の設置、改正高齢法対応の推進、決栽権限の整備等に取り組んだ。 第2ステージを振り返ると、2名のアドバイザーの知見と熱意で支援目標は高いレベルでクリアされた。本質課題解決のプログラムが組まれ、大幅に改善された項目、現在も進行している項目と大きな成果を得て終了した。今後の課題 中期計画を元に単年度計画が策定され、各部門は目標に向け活動を実施し、月次管理が動き出した。会社としての基盤構築が緒に就いたが、その定着にはまだ相当の努力、時間が必要であり、また積み残した課題も多い。今後は経営陣・マネージャーが一体となり「課題設定・解決プロセス」の仕組を自ら回すだけでなく、より高いレベルへの挑戦と緩みのないマネジメントができるかが課題となる。新事業開発等新たに果敢に挑戦しているテーマも出てきているが、さらに、これまでの取組が全社に一層波及することを期待したい。経営者のことば 営業マネジメントの構築・経営の今後の方向性等にご支援をいただき、課題である営業力の向上が図れました。売り上げの指標となる開発テーマも大幅に増大し、今後の事業発展に貢献することと考えます。また課題設定・解決プロセスに基づき中期計画を作成し、これまでにない全社ビジョンと個人別目標管理等新しい取り組みを行うことができました。今後は各部門・各階層の人材育成に努め、ご指導いただいた内容を更に発展させ事業の拡大を目指したい。中小機構の皆様方には長い間大変お世話になり有難うございました。代表取締役 田山 英明社長外径・内径の高精度加工

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