経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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営業部門の中期計画策定をキッカケに経営構造の変革に至り、成長路線復帰にチャレンジ 急激な市場変化の波を受け、大幅な売上減に直面し、会社の存続までも危うくなるほどの窮地に追い込まれたが、全社の努力で売上が回復基調に転じた。しかし、安定的な事業発展を描くには外部の支援を必要としていた。支援は事業拡大の方向性の決定、営業主導の中期計画策定を基盤に、これに連動した各部門の計画立案から課題解決の仕組み作り、経営・マネジメント革新へと発展した。一連のプロセスは現在多くの中小企業が抱えている課題解決の方策の一つであり、経営革新展開のモデルとなる可能性を秘めている。企業概要 日本の電機業界が世界を席巻している時代は高業績を謳歌していた。当社は精密シャフト加工では他社の追随を許さないほど圧倒的に強く、ビデオレコーダーのモーターシャフトでは圧倒的なシェアを握っていた。電機業界のデジタル化の革新は速く、ビデオレコーダーはテープ~DVD・ブルーレイへと変わり、予測不可能な変化であった。結果、売上は大幅に減少し、その後は停滞気味であった。変化のきっかけは、大手自動車部品メーカーから問い合わせがあったテーマが当社の技術力とマッチし、ハードルの高い大手自動車部品メーカーと取引することができるようになったことである。その結果、現在は、自動車業界の売上は50%を超えるまでに拡大し、当社にとって無くてはならない事業になっている。しかしながら、このことは、電機関連の落ち込みを自動車関連の売上がカバーしていることに他ならない。今後も自動車関連に頼ることになる構造が続くと認識はしているが、どうしても一つの業界にのめり込めない風土となっていた。過去には売り込まなくても受注が舞い込み、試作・生産対応に注力すればよかったため、何時しか待ちの体質となり、これが現在でも社内に根強く残り、ボトムアップを期待しても中々積極的に動けない風土でもあった。将来を見据えた戦略を志向して新分野・新規顧客の開拓や新技術の開発などの積極的な課題を組み込んだ中期計画を策定したが、風土改革までには時間を要する。社長(現会長)の目標は「変化に対応し発展していく逞しい企業の構築」であり、危機感は想像以上のものであった。新事業展開型営業部門の中期計画策定をキッカケに経営構造の変革に至り、成長路線復帰にチャレンジ近年は業績の横這い状況にあり、現状打破が喫緊の課題であった。その突破口を事業の推進役である営業に求めた。まず、営業マネジメント力の強化に取り組み、挑戦的な売上計画の策定をキッカケに社内が動き出し、やがて事業構造や経営構造の変革にまで至り、事業展開を前向きに捉える風土が形成され始めている。本部 副統括プロジェクトマネージャー 時田 冨士男企業名 三和ニードルベアリング株式会社業 種  自動車・電子部品製造販売本 所 東京都葛飾区青戸5-30-4工 場 茨城県つくば市上大島1904資本金 100百万円設 立 昭和38年7月売上高 2,808百万円(平成24年3月期)従業員 176人(正社員138人)三和ニードルベアリング株式会社福州工場つくば工場

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