経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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金森藤平商事株式会社ことを踏まえ、全国に15ある支店・営業所の営業活動・体制の強化・再構築に取り組んでいる。また、新規事業に関しては鋳物技術を活かした各種防護柵等、自社製品の開発製造販売にもチャレンジしている。中小機構との出会い 当社は従来から関東本部の窓口相談を活用していた。当社本社から近く、アドバイザーの専門分野も法律、税務・会計、マーケティング、人事・労務、海外ビジネス等多岐に渡り、その時々の相談テーマに対してタイムリーに的確なアドバイスが得られること等がその理由であった。窓口相談を活用する中で、当社の抱えている本質的な経営課題である地域需要の取り込みと新規事業開拓にはプロジェクトを組んで社内で取り組める支援が必要であることを認識し、相談した。その際、ハンズオン支援事業を紹介され、この事業こそが当社にとって本質的な経営課題を解決する最適な事業であると考え、急ぎコンタクトを取ったのがハンズオン支援の契機となった。プロジェクト推進体制 プロジェクト体制は、金森社長を中心に、取締役東京営業所長を窓口とした受入れチームを編成した。この受入れチームは、経営陣全員と全国の営業所・支店の長からなる総勢約20名の大所帯で編成された。これは、従来の事業構造を大きく変える事業計画を策定するという意義の重要性と事業計画策定を通じて全社の活性化を図りその事業計画実行力を高めたいという社長の強い思いがあったからこそである。支援は、月2回のペースで行われるが、多忙な業務の中、チーム全員が支援期間全て出席する覚悟がキックオフミーティング時に表れていた。支援内容と支援成果<専門家継続派遣事業>(平成26年1月~8月:支援期間8か月)支援テーマ:新規事業開拓を含めた全社事業の成長戦略、経営計画及び事業計画の策定、その実行の仕組み作り 当社は毎年「経営計画書」を纏めている。そのかなりの部分は経営の根幹に係る経営基本方針に割かれている。そのことで当社が如何に企業文化浸透を重視しているかが理解できる。また、当該年度の経営目標も全体、各営業所・支店ごとに明確に策定されている。但し、その目標達成の為に解決しなければならない課題の抽出と対応策を含めた目標達成のプロセスの策定に関しては敢えて特定していなかった。この理由は、営業所・支店が全国にあり、各拠点の特長を最大限に引き出す為の具体策は各拠点が最も熟知しているものであり各営業所・支店に任せた方が良いとの経営者判断であった。しかし、支援が進むうちに、次第に需要が減少する中では各部署で培われてきた知見を全社で共有・活用していくことが地域需要の更なる取り込みに繋がる重要な課題であると判明した。そしてその情報資源の活用を図ることを経営計画の中に反映する工夫をしなければならなかった。 第1の工夫は各支店・営業所のプロジェクトメンバーが常に支援日には一堂に会し議論することであった。経営計画作成は、目標の設定、その目標と現状のギャップによる課題の抽出、対策の検討と決定等のステップを踏まなければならない。その作成ステップをどう踏んでいくかが、実効性のある経営計画ができるかどうかに大き売上高と経常利益

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