経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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べき管理基準を見直した。4全社の利益貢献につなげていくために、工場の複数部署で協力し、数か月で解決まで取り組む重点課題を設定した。 上記の5つのステップと改善を進める4つの活動の特徴点は、アドバイザーの努力の賜物である。〔支援成果〕【テーマ1:生産性、品質向上活動の推進】  改善の効果は、①梱包作業の省人化、②資材在庫の削減など工場合計で年間2百万円ほどではあるが、実施内容を金額に換算する事で、改善をやり遂げる意欲が向上し、改善の計画と目標達成度の月例報告で活動を継続していく仕組みができたことが大きな成果である。さらに、様々な手法で現状を分析し、抽出した問題点を職場で共有できたことは、職場にはムダが潜んでおり、常に改善の余地があることが浸透したことも成果として挙げられる。 また、品質基準見直しの一環では「もろみ」の発酵温度の変更トライアルでその品質向上を実証できた。【テーマ2:人材育成の推進】アドバイザーによれば、チームメンバーの「言い訳」が激減したことが最も印象に残ると言う。初めてのカイゼンであり、これまで疑問に思わなかった仕事や作業の意味・本質を問われると、「ISOのマニュアルに書いてありますから」などとの返答であったが、改善活動を進めていくうちに言い訳めいた発言は聞かれなくなった。また、職場で後輩や新人を人財へと育成するためには「何を教えるか、どのように教えるか」が重要だと理解されたことも今後の工場の基盤つくりに寄与していくと思われる。 地元のマスコミ3社の取材も受けた3月の終了報告会で、あるリーダーの所感は「今まで当たり前と思ってやっていたことも改善する必要があり、また、改善が可能だと分かった。効率よく仕事をするためにどう整理し、どう行動するか、常に考えるようになった」であった。1内部の基盤固め 今も中期経営計画と目標はあるが、営業部門主体である。経営ビジョンに直結する目標と達成方策を全部署にブレークダウンし、月次でフォローしつつ目標必達が当たり前の体質を目指した新たな計画を策定している。2外部環境への対応 国内では、少子化により飲酒人口は減少している。焼酎もその影響を受けており、海外の成長市場の開拓や進出も視野に入れる必要がある。自社のみならず黒糖焼酎の新しい市場のビジネスチャンスの検討も必要であり、中小機構の平成24年度:海外展開F/S(フィージビリティ・スタディ)支援事業を活用し海外展開を計画している。今後の課題今後の課題経営者のことば 全員の努力で業界では名前が知られる企業にはなりましたが、これからの経営を考えると課題は山積しています。その中で最も反省していたことは、人材を財産とする効果的な教育や施策を打てていなかったことです。中小機構の支援制度を知り、専門家継続派遣事業を活用させて頂きました。2度の報告会では嬉しくなるカイゼンや発表をいくつも聞いてヒトが育ち始めたと実感しています。関係者各位に心より感謝し、併せて今後とも当社のみならず奄美大島の底上げになるよう応援をお願いします。代表取締役 渡 慶彦社長“カイゼン”プロジェクトの報告会の様子株式会社奄美大島開運酒造

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