経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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く、最大手企業の開発マネジャーを務め、最先端技術への見識も素晴らしいが、現時点でも、2社の事業全般をマネジメントしており、今後の事業化に向けたシナリオの十分な検討を行うためには、サポートが必要と考えた。現状把握を通して、当社を取り巻く外部環境と内部環境について再整理するとともに、ビジネスプランのパターンの検討、事業戦略の決定、事業計画の策定・実行と総合的な支援を着実に進めていく必要があると感じた。 まずは、田辺社長の頭の中の事業構想について、最新の外部環境の調査内容を反映させながら見える化することを最優先としたことから、社長及び経営企画室のメンバーを中心に進めつつ、NEDO採択事業の開発進捗状況や知財の取得状況、品質管理体制等の構築などのテーマ検討にあたっては、各部門責任者も適宜加わる体制とした。<第1期支援テーマ: 「今後の事業戦略策定に係るビジネスプランの検討等」>(平成24年5月~平成24年11月)①現状把握と市場、競合、自社分析の実施 医療事業及び非医療事業の両方について、市場(認可)、製造、販売面から想定されるビジネスプランのパターンを洗い出し、採用する事業戦略についての検討から支援を開始した。 過去に作成したビジネスプランや知財調査の状況から再調査とデータ更新が必要であることを確認した。また、開発装置をコンポーネントごとに分け、当社製品の強み・競合との差別化の源泉、自社と競合の特許保有状況とを比較して侵害リスクの可能性を確認すべく、知財チェック表の作成を行った。市場、競合、自社分析を踏まえ、あらためて把握した“強み”を活かした戦略シナリオについて、議論を行った。②戦略の方向性、事業計画骨子の確定 医療事業及び非医療事業の各々の事業展開について、時間軸に沿って今後のシナリオを検討、事業展開スケジュール案を作成した。 複数のシナリオ案から、優先順位を付けて、事業計画骨子を取りまとめた。その結果、上市までの資金手当が重要であることが再認識された。中間報告会を開催し、社長より、事業計画骨子を発表、社内ディスカッションを行い、戦略の方向性を確定した。③ビジネスプラン(説明資料/事業計画)作成 これまで作成してきた市場、技術、会社概要等資料を整理し、自社用の説明資料として、事業計画詳細版を作成した。作成にあたり、再度、最新の市場関連資料を収集し、外部環境を調査、確定した事業戦略によるシナリオとの整合を確認しながら、合理的な積算根拠を探索し、需要予測を行い、収支計画の数値に落とし込むとともに、設備投資、調達等を踏まえた事業計画を作成、最終報告会で完成した自社内部向け事業計画を社長から全社員に発表した。これまで、社長の頭の中にあった事業構想を具体的な時間軸や事業規模、ビジネスモデル等を見える形で発信し、今後の方向性を共有することができた。 第1期での取りまとめから、継続での支援要請を受け、第2期支援に入ることとなった。<第2期支援テーマ: 「事業計画に基づく事業実施戦略の精査及びアライアンス候補先等との戦略的連携の可能性についての検証」>(平成25年1月~平成26年1月) 第2期は、第1期に策定した事業計画を精査及び必要な資金調達に向けた資本政策等の検討を行うとともに、計画実行にあたって必要なアライアンス候補先等の洗い出し等をテーマにサポートを行うこととなった。 第1期で策定した事業計画につプロジェクト推進体制プロジェクト推進体制支援内容と支援成果支援内容と支援成果西澤 民夫 本部 統括プロジェクトマネージャー医療機器の事業化には、長い期間と多額の資金が必要である。今後ともステージに応じて適切な助言を行い、事業化に向けた総合的な支援を積極的に行っていきたい。ステージに応じたタイムリーな支援により高精度放射線治療装置の事業化に向けた活動を推進

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