経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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株式会社システムスクエアいては、①で作成された提案依頼書を5ベンダーに提示した。この活動と並行して評価表(価格、機能、開発期間、サポート等々を含む)も作成した。③5社の提案書に対して、この評価表で書類選考を行ない3社に絞り込み、それぞれに対してプレゼンテーションを依頼し、使用するパッケージやベンダー、スケジュール等を確定した。④以上をまとめIT導入計画書を作成し、経営層による承認を得た。 このIT調達局面では、ベンダーから、費用概算(初期費用、運営費用)や開発期間が提示されているため、IT戦略企画書に記述の想定効果との比較により投資対効果が算定できるし、パッケージを活用したシステムの本番稼働までの期間がより正確に評価できた。 このIT調達局面で重要だったのは、評価を初期費用だけでなく5年間の総費用でみることや、機能面で企業側ニーズと合致しているか、またベンダーの真の実力の評価といった広範囲な評価基準をもとに、総合的に判断することや、当初の目的である「中期経営計画の達成と持続的な発展」との整合性を意識したことなどであった。<戦略的CIO育成事業③>IT導入・活用局面(平成27年9月~平成28年12月) 当局面では、①パッケージのカスタマイズ部分を確定し、これをもとにコスト・スケジュール面の最終確定を行なうことおよび②パッケージ導入にむけてのユーザーとしての各種準備作業を行い、③本番稼働とその後の安定運用と業務における定着化活動を行なった。①のカスタマイズ部分については、基本的にはパッケージをそのまま使用する方針とともに、パッケージそのままでは当企業のニーズに対応出来ない部分についてのカスタマイズを検討した。この検討に当っては、IT調達局面で決定したパッケージの最小構成版を当企業内に設置し、各種の検証をおこなった。このカスタマイズの詳細検討の後、費用・必要期間面等を最終確定した。②導入にむけての各種準備作業には様々なマスター情報の準備、ユーザー教育、マニュアル作成、受入テスト準備と実施等が含まれる。この中で、最大の作業となったのは様々なマスター情報(顧客マスター、構成表等)の正確な登録・確認であった。この準備はシステムの活用には重要な意味合いを持ち、システム本番稼働前から稼働後にかけても多くの時間をかけた。最終的に③本番稼働と安定化・定着化についても、ある程度時間をかけることとした。現場が新システムに習熟するにはある程度馴れも必要であるし、また本番後にそれまで想定していなかった機能が必要となることもある。それらに対して、当初の目的である「中期経営計画の達成と持続的な発展」を支える情報化を意識した改善活動を着実に実施していった。 まずは、現在本番稼働している当システムの安定稼働と現場への定着を通じて、IT戦略企画書で記載した各種KPIの達成が重要である。このためには、情報システムそのものの対応もさることながら、現場での活用についての使用手順や仕組みについての課題を整理し、優先順位をつけてPDCAを回していくことが必要である。次に、情報システム機能面の強化としてサービスメンテナンス管理システムや経理面での財務会計と統合したシステム的な管理会計構築の課題に対応したいと考えている。最後に、当システムの評価は各種KPIの達成を通じて、「中期経営計画の達成と持続的な発展」に貢献することであり、この観点から引続き課題整理の対応を考えたい。今後の課題経営者のことば 当社の中期経営計画を実現するのに必要となる情報化基盤が構築・整備でき、ご支援いただいた中小機構に非常に感謝している。情報システムは使いこなしてこそ意味があり、そのためには当社・従業員の情報システム活用スキルや環境整備が重要と考える。また中期経営計画を実現するには業務改善とそれを支える情報システムとが両者相まって高いレベルに向かう必要がある。これらを留意しながら、当社の短期・中期の成長のために、今回構築した情報システムを大いに活用したいと考える。代表取締役 山田 清貴社長

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