経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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株式会社こころする計画を持っている。また、最近は飲食事業で「てんくう」業態の他に新たな業態の開発に取り掛かっており、さらに、飲食事業とIT事業を組み合わせた新事業の開発にも挑戦している。 中小機構は浜松に浜松イノベーションキューブ(HI-Cube)というインキュベーション施設を運営しており、そこで、大手監査法人系コンサルティングファーム主催のベンチャー企業プレゼンイベントが開催された。当社はそこでプレゼンを行い、それを当時の施設担当者が聞き、「面白い2人がいる」と中小機構・関東本部に伝えてきた。 「理科系大学出身、大手IT企業出身の社長が居酒屋経営」という点に興味を持ち、当社を訪問したことをきっかけに、何度かのやりとりの後、支援が始まった。最初に会った時点の渡邉社長からの支援要望は、新店を出店する際に押さえておかなければならない事項を外部アドバイザーの目から確認、評価してもらいたいというものであった。この支援要望は単なるこれまでの新店出店業務のレビューではなく、その業務の組織的実施に向けた仕組みづくりとしなければならないと感じられた。それまでの新店の立地選定、投資回収計算、出店準備などは当然社長、副社長自らが行っていたが、店舗数が増えるにしたがってそれらの業務を部下に落とし込み、組織的に実行できるようにすることがこの支援の本質となる。これを第1ステージの経営実務支援事業の狙いとした。 次に第2ステージの支援として、多店舗展開をする際の財務バランスを社内で試算できるようにするための仕組みの整備を提案した。新店舗は新たな立地の賃借物件に内外装を施して開店することになり、一定の初期投資が必要となる。そのため、1店舗ごとの投資回収計算はしっかりと行われ、予定どおりの回収が実現しているが、その出店ペースが加速し、投資額が一時的に膨らんだ場合でも、全体の財務バランスを常にタイムリーに掴める方法を整える必要があると思われたからである。儲かっているからどんどん拡大・・・という意気込みだけで投資を続ける企業もある中、当社はチャレンジと冷静な計算を両立できる企業であるべきだとの思いから本支援を提案し、専門家継続派遣事業での支援に至った。 第1ステージに行った「新店出店時のマーケティングプロセスのブラッシュアップ支援」では、支援の目的のひとつが業務を部下に落とし込み、組織的に行えるようにすることであるため、社長、副社長はもとより、新エリア開発営業部の責任者および管理者らのメンバーをプロジェクトメンバーに編成した。中小機構の支援の特徴は、支援期間が終了した後も、会社が自立的に改善業務を継続していけることを目的にしていることであり、その実行を担保するためのプロジェクト推進体制を作った。プロジェクトは、経営者、部門責任者・管理者、現場担当者の方々に主体的に取り組んでいただくことを基本としており、本支援はその趣旨を反映した推進体制となった。 一転して、第2ステージの「中長期的な業態および運営方法等の検討にもとづく財務構造の明確化と財務安全性の検討」では社長、副社長の2人だけのプロジェクト推進体制とした。本支援では攻めのシ中小機構との出会いチーフアドバイザーの視点と支援課題の設定プロジェクト推進体制売上高と経常利益

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