経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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握、定置管理と不良品在庫処理の確認等を行った。その結果、本社、店舗各々の管理の在り方に多くの問題点があること分かった。 例えば、「在庫がグロス管理になっており、重点商品群別管理の仕組みになっていない」、「商品導入→死に筋発見→改廃がルール化されていない」、「統一された棚割管理がない」等である。 続いて、改善モデル店を3店選定し、改善プランの試行を始めた。問題点の深掘り、店舗での試行から、「売れ筋管理・死に筋管理」体制の整備、長期滞留在庫の確定等在庫削減に向けた方針が固まった。 また、同時期に啓発活動として店長会、ブロック長会議、ビューティカウンセラー(以下BC)会議において、在庫削減の趣旨説明を行った。ステップ2.在庫削減目標の明確化と改善活動の実施 全社在庫回転数6回/年、医薬品4.5回/年、化粧品2.5回/年を目標とした。 骨格が固まり、店長会議、ブロック長会議、担当者会議で全店的取組みが指示され、活動が本格化した。①全社キャンペーンの実施集中的な取組みで意欲を高揚させ、評価制度を設け、表彰する②医薬品の棚割企画の取組み商品企画を店舗で具体化(売上、粗利益、効率性)するには、商品の棚割(定置化)が必要となり、在庫管理の適正化にも重要な役割を果たす。ただし、導入には店舗面積の違い、全店統一棚割と個店棚割の整合性等検討課題が多く、仮説設定→モデル店の実証実験→改善を繰り返し、当社なりの方法を定着させる。③化粧品の棚割企画新製品の投入が多く、棚落ちする商品の時期を決める。あわせて売り切る力、固定客化を一層強化することとした。 そのほか、見切り商品の処分方法の具体化、仕入活動(仕入交渉の在り方、投入個数の再検討)にも着目、3店舗を抽出して、在庫管理の実践・定着状況の把握と改善を支援し、問題点を本部にフィードバックした。 当社の組織風土として、目標達成に向けた集中力には卓越したものがあり、活動を実施した支援前と支援後の期で医薬品の商品回転率は、5.58回→6.21回、化粧品は、2.03→2.64回へ、全社全商品平均では、5.58回→6.21回へと好転した。この回転率の向上と同時に、増収増益を実現しており、「機会損失」を防止しつつ、在庫削減が進展したと評価できる。 第Ⅱ期は「マーチャンダイジングのレベルアップによる粗利率向上」と「店舗業務の生産性向上」に取り組んだ。⑴マーチャンダイジングのレベルアップによる粗利率向上重点商品群として単価が高く、改善余地の大きい、医薬品と化粧品をターゲットとした。両者はいわゆる「説明商品」で、商品や使い方の説明と接客によって購買に結びつき、固定客化の可能性も高い。特に、化粧品は、関連商品、季節商品の購入にもつながる商品であり、次のような取組みを行った。①BC業務の見直しポイントは、「接客時間の増加」である。店舗業務の生産性向上による店舗業務の見直し・効率化により、接客時間が増加、担当者のモチベーションアップにつながった。②顧客カルテの見直し優良顧客分析による効果的なDMの発送に取り組んだ。③BCの表彰制度、プレミアム社員化等によるモチベーションアップ策の実施④店舗の試行による課題発掘と修正・実行 取組みにあたり、人事評価や人材配置が関連するため、適宜人事課の担当者がプロジェクトに参画した。 医薬品については、ヘルスカウンセラーを設け、店頭営業力の強化に努めてはいるものの、平成21年の薬事法改正によるOTC(一般用医薬品)の価格競争激化と、化粧品に比べて価格敏感商品である点を考慮し、仕入先及び価格に重点を置いて取り組んだ。ナショナルブランド商品とプラ在庫改善を突破口に粗利益率が向上、地域ナンバーワンのドラッグストアを目指す増岡 洋 中国本部 統括プロジェクトマネージャー本部と営業店が一体となった取組みにより、経営体質は強化された。特に課題をやり切る力は一段とレベルアップし、新規出店の加速化に期待している。

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