経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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 中国本部では平成21年から3年間にわたり中国経済産業局、中国生産性本部、中国ニュービジネス協議会と「サービス産業生産性向上支援」に取り組み、モデル事例となり得る企業に対して、専門家継続派遣事業等により支援している。 当社の創業者である社長と副社長から、現状や今後の成長戦略・課題について説明を受ける機会があり、その際、中小機構の支援に相応しい企業であるとピンとくるものがあった。 多店舗展開の小売業は新規出店と売上増加が最優先課題になりがちであるが、当社も例外ではない。支援を検討した時期の店舗数は72店、今後も積極的な出店による売上拡大を計画していたことから、まずは、「在庫」の問題に着目した。 在庫は、仕入~販売の総合的な管理レベルを端的に表す指標であり、商品の鮮度、ロス率、資金繰りに大きな影響を与える。 滞留・不良在庫の把握と適正化の活動が最優先の支援課題と考えた。在庫改善活動の成果は定量的に把握が可能なこと、また、当社の現場は72店と分散しており、支援のプロジェクト活動を軌道に乗せるには強力なメッセージ発信が必要で、この活動は全店が参画することから、支援活動に理解と弾みをつけることになる。在庫の適正化は商品計画・商品管理と表裏一体の関係にある。 また、ドラッグストアの収益源は店舗にあり、店舗運営の巧拙が利益創出のカギを握る。 特に店舗業務の過半は商品搬入・陳列・入替等「モノ」の作業に関与しており、この作業を効率的に行うことで余力時間を生み出し、付加価値時間(接客サービス等)を増加させることが必要である。 プロジェクト推進体制は常務(営業本部長)をリーダーとし、メンバーは営業部門の部長、次長、課長、スーパーバイザー15名で構成した。 活動は経営改善の一環として位置づけられ、改善案は直ちに実行し、成果・結果は「経営会議」に報告、評価と修正が指示された。 また、社内に設置されているジュニアボードと連携を取りながら活動を推進するなど、社長以下、プロジェクトへの取組み姿勢は真剣で、好成果の要因となった。 第Ⅰ期は、在庫の適正化に取り組んだ。過剰な在庫は資金負担を招くこと、潜在的な損失を抱えること、新商品投入の阻害要因となること等、商品アイテムが多く多店舗化した小売業にとっては重要な課題である。商品の管理レベルを上げ、効率的にそれを行うことは、在庫削減のみならずコスト削減、商品の魅力度向上等、企業のB/S、P/L両面の改善に繋がる。 具体的な改善活動は売上の約30%を占め、粗利益率の高い医薬品、化粧品に重点を置いた。ターゲットを医薬品と化粧品としたのは、粗利益率の高い基幹商品である一方、新商品の投入が頻繁でアイテム数が多く、適正な在庫管理が難しいことが理由である。この成果を他商品に横展開することとした。ステップ1.本社・店舗の在庫と管理内容の確認と方針策定 在庫評価基準、適正在庫と実在庫の差異、本社と店舗間の商品移動処理や返品内容確認、店舗の発注リードタイムと在庫との関係把中小機構との出会い中小機構との出会いプロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクトマネージャーの視点と支援課題の設定プロジェクト推進体制プロジェクト推進体制支援内容と支援成果支援内容と支援成果売上高と経常利益株式会社ププレひまわり

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