経営課題解決 成功事例集─ハンズオン支援ベストプラクティス事例集─
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沖縄の食材(地域資源)で飛躍する企業の製造現場改善と事業戦略の構築―ものづくり体制強化と未来構想図を基にした中期経営計画の策定支援―経営者のことば 設備投資やシステムなどの環境改善が功を奏し、毎年業績が伸び続けておりましたがその一方で十分な管理体制の不足を感じている中、中小機構様の生産現場改善と中長期計画策定の支援を受けました。 生産現場改善ではこれまで無かった作業日報を作成した事で作業の把握や時間の管理ができ、部門や製品別の利益や原価を明確にすることで生産UPに繋がりました。 事業戦略の支援では未来構想図を描いた中期経営計画を策定しました。今まで頭の中で描いていたビジョンやひとつひとつの目標をしっかり定める事ができ、また現状の足りない部分や弱点もはっきりと見え、それを経営陣に共有する事ができた事は今までの流れではできなかった事なので大きな一歩に繋がったと思います。 現在、目標以上の業績を更新しておりますがまだまだ課題が山積みなので今後もさらなるステージアップに向け取り組み、発展し続けたいと考えています。代表取締役社長上原 宏昭 氏プロジェクトマネージャーのひとこと 沖縄県に拠点を置き、仕入商品の小売・卸から地域資源の食材を使った商品の製造・販売へと事業拡大を図ろうとし、平成24年に本社工場を移転し業務用加工肉の製造を開始した。その後、経営革新計画(H25/7~H30/6 沖縄県産の素材を使用した新商品開発及び、より消費者に近い事業の展開)や地域資源活用(H26/2認定)にとりくみ、積極的に事業拡大を図っている。 支援に当たり活動の狙いを理解していただくために生産管理・原価管理の基礎知識の習得から、現状の課題を認識し、現場の改善の体験をとおしてPDCAを廻すことの有効性を実感していただこうと支援テーマを設定した。生産管理体制の再構築では、作業日報による作業の見える化、作業時間の把握ができ、発注書では担当部門で製造指示情報を記入することで計画生産が可能となり、一部の製品については計画と実績の比較で問題点を顕在化し、今後の改善活動へと展開していく。「生産管理体制の再構築」「製品別原価管理の導入」の検討は進み、今後は繰り返し実施することで定着を図っていくことが可能な体制となった。 現状の個別課題への改善活動を継続して実施していくとともに、近い将来、事業承継への対応が求められる状況であり、長期的な事業の方向性を検討することで後継者候補が抱く事業継続への不安を和らげスムーズな引継ぎにも有効と考え中期経営計画の策定を提案した。 中期経営計画の策定では、経営者の経営ビジョンから経営目標を設定し、沖縄県から日本国内への事業展開、海外市場への進出を図るため、ブランド確立とともに商品戦略について、売上高100億円を通過点とし22年後までの未来構想図を作成した。長期展望を組織で共有し、未来構想図を中期計画へ落とし込み、経営計画を実行する組織・組織運営機能について組織マネジメントルール集を作成し管理の体系化に取り組んだ。これまでを振り返ると、経営陣の姿勢や考え方が他人依存型で指示待ちの傾向が見られたが、支援が進むにつれ自発的な発言や経営に対する姿勢が前向きに変わり、経営者としての自覚と認識が芽生えてきており、今後の活動を期待している。隈井 文生 九州本部プロジェクトマネージャー

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