中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
75/114

- 75 - 操業段階 ■情報収集のためのネットワークを構築しよう • 現地メディアや日本人会、在外公館から発信される情報を常時把握し、社内で共有する体制を整備しましょう。また、現地事情に精通した現地従業員・家族のネットワーク・口コミも重要な情報源となります。なお、治安や政情不安に関する事件発生時にはインターネットやSNS上などでは不確実な情報が流れる可能性もあるため、これらの情報だけに依存しない冷静な判断が必要です。 ■危険地域・施設を洗い出そう • テロや暴動は政治的・宗教的目的によるものが多いため、ターゲットとなる以下のような施設には不必要に近づかないようにしましょう。オフィス・居住地周辺に該当する施設が無いか洗い出し、共有しておくことが有効です。 • また、軍事施設は見た目ではそれとわからない場合もあるため、現地在住の日本人等からも情報を集め、正確に把握することが重要です。 <危険施設(例)> ・ 政府・軍の関連施設 ・ 教会等の宗教施設 ・ 観光名所 ・ 公園・広場・集会場 ・ ターミナル駅・空港 ・ 大型の商業施設・ホテル ■マニュアルを策定しよう • 危機発生時に、日本本社、海外拠点、駐在員・出張者等がそれぞれ何をすべきかをあらかじめルール化し、マニュアルとして定めましょう。特に以下のような点については、わかりやすく明確に定めておきましょう。 • 危機発生時の報告ルール(報告ルート、報告の内容と通信手段) • 安否確認方法 • 緊急避難、国外退避手順 • 機密情報の保護・廃棄方法(略奪による漏えいを防止するため) ■役職員にルールを周知しよう • 上記マニュアルの内容を理解しておかなければ、いざというときにマニュアルに沿って行動することはできません。普段から役職員に周知徹底しておきましょう。 ■危機発生時の支援サービスを活用しよう • 治安・政情が急速に悪化し、安全が確保できないため進出先から緊急脱出せざるを得ない場合があります。安全に脱出するための退避経路の検討、移動手段の確保等を支援するサービスの活用を検討しましょう。 <対策実施に際して支援が可能な外部機関> 相談内容 支援可能な外部機関 治安・政情に関する情報を収集したい。 外務省、在外公館 現地における安全対策について相談したい。 民間コンサルティング会社 ※P.103「海外進出支援を行う公的機関等」もあわせてご確認ください。

元のページ  ../index.html#75

このブックを見る