中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
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- 74 - 17 治安・政情の悪化 戦争・テロ・暴動・デモなどのリスクです。 ■想定事例 日本と進出先の国との関係悪化により、現地の日系企業の工場や商店が破壊・放火・略奪され、日本人が暴行される事件が相次いだ。治安悪化により工場の操業を停止し、従業員を自宅待機とさせた。これにより製品供給が滞ることとなった。 現地における治安・政情の悪化は発生を防ぐことができないため、その影響を最小化するための取組みが重要となります。以下のような対策を講じておきましょう。 計画段階 ■治安状況を調査しよう • 海外において安定的に事業を運営するためには、治安・政情の安定が重要な要素の一つです。進出前には、当該国・地域の治安・政情について情報収集を行っておきましょう。また、状況は絶えず変化するので、進出後も情報収集は継続しましょう。 <治安状況> 海外は必ずしも日本と同じような治安状況ではありません。テロ・暴動・デモの発生状況や、治安の悪い地域についてあらかじめ確認しておきましょう。 <政治・外交状況> 進出先の政情が不安定な場合、法律・規制が頻繁に変更されるなど、海外事業の運営に大きな影響をおよぼす可能性があります。あらかじめ進出先の政治状況に関する情報を確認しましょう。確認すべき事項としては、現在の政治体制、政治勢力の動向などが挙げられます。また、戦争・紛争などに発展するおそれがある近隣国等との外交関係も確認しておきましょう。 <政治的・宗教的記念日> 進出先の政治的・宗教的記念日にはテロや暴動・デモが発生する可能性が高まります(中国における満州事変(柳条湖事件)の日や、南京大虐殺の日など)。あらかじめ記念日を把握し、該当する日には外出を控える等の対策を講じましょう。 <対日感情> 進出先の人々の対日感情によって、事業運営の難易度が大きく左右されます。日本国内の報道などで得られる情報のみならず、すでに現地に進出している日系企業からの「生の声」もあわせて確認しましょう。 上記に関連する基本的な情報は、外務省のホームページより収集可能です。 • 外務省ホームページ http://www.mofa.go.jp/mofaj/ • 外務省 海外安全ホームページ http://www.anzen.mofa.go.jp/

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