中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
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- 61 - 計画段階・手続段階・操業段階 ■現地で必要な知的財産権を出願しよう • 海外で販売や製造を始める前に、知的財産権の出願要否について検討しておきましょう。出願する権利によって、出願方法や、出願のメリット・デメリットがありますので、事前に確認のうえ対応してください(デメリットが大きい場合は、知的財産を秘匿情報として管理し、あえて出願しないという選択肢もあります)。 <特許出願の場合(例)> • メリット :当該特許について独占排他権が得られる。 • デメリット :当該技術を保有していることが公開され他社の技術開発のヒントになる場合がある。 ■不用意な情報開示を防止しよう • 自社が海外の展示会や見本市に出品した製品について、第三者に当該国での特許権や意匠権等を先回りして登録されてしまい、海外で予定通り事業展開できなくなったケースも発生しています。展示会等ではそのようなリスクがあることを想定し、出品する製品や配布するパンフレットに掲載する情報を精査することが重要です。 • 合弁契約や業務提携契約などの交渉過程で、製品の図面等の営業機密を不用意に開示し、その後交渉が破談になった場合に、機密情報の回収が困難になるケースが発生しています。守秘義務契約を交わしていたとしても、開示した情報が破談後に利用されてしまうリスクは残りますので、交渉相手の企業に対してどの程度まで開示するかは事前に十分検討しましょう。情報をどこまで開示するか自社では判断が難しい場合は専門家に相談しましょう。 ■知的財産権に関するトラブルに備えよう • 自社の知的財産権が侵害されていることが発覚した場合や、他社から知的財産権侵害に関する警告を受けるなどのトラブルが発生した場合、必ず弁護士等の専門家に相談しながら、以下の対応を進めてください。 • 事実関係の確認(相手方、トラブルの対象(商標、製品等)、内容、影響等) • 相手方の保有する権利の確認 • 自社権利の再確認 • 相手方との交渉、具体的な法的手続きの確認 <対策実施に際して支援が可能な外部機関> 相談内容 支援可能な外部機関 関連法令に関する情報を収集したい。 弁護士 出願手続きについて相談したい。 弁理士、弁護士、知財総合支援窓口 ※P.103「海外進出支援を行う公的機関等」もあわせてご確認ください。

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