中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
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- 59 - 手続段階 ■贈収賄リスクを洗い出そう • 海外拠点の業務プロセスにおいて、どこに贈収賄リスクがあるのかを洗い出しましょう。政府・官公庁を含む、許認可・利権に関係する取引はもちろん、現地パートナーとの取引についても注意が必要です。 ■贈収賄防止に対する経営トップのリーダーシップを示そう • 会社の方針としてコンプライアンスを徹底すること、贈収賄という手を使わず正々堂々とビジネスを行うことを役職員に周知しましょう。経営トップ自ら、方針を明確にし、役職員に伝えることが重要です。 ■コンプライアンス体制を整備しよう • 贈収賄の発生を防止するためには、コンプライアンス体制を整備することが重要です。会社として贈収賄防止に対する方針を示すとともに、どのような行為が贈収賄に該当するかを示したガイドラインを策定しましょう。また、交際費、予備費などの経費使用に関するルール、決裁規程を定め、担当者の裁量で不適切な経費使用ができない仕組みを作りましょう。また、贈収賄を含めたコンプライアンスを徹底している旨を現地パートナーや取引先に対して周知するとともに、これらの会社にも同様の対応を求めていくことが望ましいといえます。 操業段階 ■役職員にルールを周知しよう • 役職員に贈収賄行為を禁止するという会社の方針を改めて伝えるとともに、研修等を通じて社内ルールを周知し、役職員の意識の向上に努めましょう。 ■定期的な監査を実施しよう • 定期的に内部監査を実施することにより、贈収賄行為の早期発見および役職員への抑止効果が期待できます。内部通報制度を設けることも有効です。 ■贈収賄発生時の対応ルールを整備しよう • 万が一贈収賄行為が発生した場合を想定し、担当者、調査手順等をあらかじめ検討しておきましょう。発生してから対応を決めるのでは後手に回ってしまうため、事前に体制を決め、速やかな対応を心がけましょう。 ■専門家を確保しよう • 各種法規制の調査のサポートだけでなく、実際に贈収賄行為が発生した場合には、早急に現地事情に詳しい専門家への相談が求められます。必要に迫られたときに慌てて探すのではなく、普段から相談できる専門家を確保しておきましょう。 <対策実施に際して支援が可能な外部機関> 相談内容 支援可能な外部機関 関連法令に関する情報を収集したい。 弁護士 社内のルール整備について相談したい。 弁護士 内部監査の実施を支援してほしい。会計監査を依頼したい。 会計士 ※P.103「海外進出支援を行う公的機関等」もあわせてご確認ください。

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