中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
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- 5 - 海外リスクマネジメントの重要性 〇「リスク」とは何か? そもそも「リスク」とは何でしょうか? 海外での事業には、たとえば、現地での賃金の上昇、製品需要の不振、商慣習・文化の違いによるトラブル、法務・労務・税務に関するトラブル、工場などの設備に関するトラブル、自然災害など、さまざまな課題があります。このように事業を展開するうえで損失を被る可能性があるものを「リスク」といいます。海外進出企業の中には、リスクへの対処が十分でなく、事業継続に支障をきたしたケースもあります。 2014年版中小企業白書によれば、海外直接投資を実施したことがある中小企業のうち、約1/3が「撤退を経験したことがある」または「撤退を検討している」という状況にあります。その中には、リスクへの対処を誤り、思わぬ損失を被ったことにより、撤退に至った企業も少なくありません。 〇リスクマネジメントとは? リスクに対してなにも手を打たなければ、最悪の場合大きな損失を被り、事業継続に支障をきたす可能性があります。それを避けるためには、対策を講じてリスクを小さくしていく必要があります。 企業を取り巻くすべてのリスクを解消することが理想ですが、ヒト・モノ・カネが限られている以上現実的では無く、リスクに優先順位をつけて計画的に取組むことが重要です。 このような、リスクを洗い出し、優先順位をつけて対策を実施していく一連の取組みをリスクマネジメントといいます。 本マニュアルでは、リスクマネジメントの取組みをご紹介します。 中小企業庁「2014年版中小企業白書」をもとに作成 <撤退理由> 「環境の変化等による販売不振」 「海外展開を主導する人材の力不足」 「現地の法制度・商習慣の問題」 等 直接投資先から 撤退した経験がある 経験はないが、撤退を 検討している 撤退の経験はなく、 検討もしていない □直接投資先から撤退した経験

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