中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
48/114

- 48 - 7 環境汚染 製造工程で使用する有害物質等の漏えいによる土壌・水質・大気等の汚染や、その結果生じる当局による操業停止命令や環境NGOによる反対運動の発生などのリスクです。 ■想定事例 製造工程で発生する一部の廃棄物を自社の敷地内に埋め立てて処理していた。しかし、ずさんな管理により法令で認められないものまで埋め立てていたことが、当局の立ち入り検査で発覚した。廃棄物を掘り返して適正に処理するために、想定外の費用を支出することとなった。 環境汚染は世界的に大きな社会問題となっており、各国の環境法体系の整備・強化が進められていることから、進出先においてこれまで以上に厳しい環境対策が求められる場合があります。以下のような対策を講じておきましょう。 計画段階・手続段階 ■関連法規制を調査しよう • 進出先における環境関連の法規制の内容を正しく理解することが重要です。また、法規制が新設・変更される場合には、その内容について迅速に情報を入手する必要があります。違反すれば、当局による業務停止命令や罰金等を科される可能性もあるため、注意が必要です。 ■環境リスクを洗い出そう • 自社の海外における事業・プロジェクトを始める前に、土壌汚染、水質汚染、大気汚染など想定される環境リスクを洗い出し、影響を見積もっておきましょう。 • 環境リスクの洗い出し結果を踏まえ、現地における事業計画の見直しや追加対策の実施を検討しましょう。 ■社内ルールを整備しよう • 進出先における環境規制と、環境リスクの洗い出し結果を踏まえ、進出先におけるルールを整備しましょう。 <土壌汚染防止対策(例)> • 汚染防止対策を盛り込んだ作業手順の整備 • 有害物質の保管ルール・点検ルールの整備・厳格化 • 施設・設備から構外への有害物質漏えい防止措置の実施 • 有害物質漏えい時の対応 等 • ルールの運用に際しては、多重的なチェック・監視体制をあわせて整備することも重要です。

元のページ  ../index.html#48

このブックを見る