中小企業のための海外リスクマネジメントマニュアル詳細版
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- 23 - 海外進出計画段階 海外進出手続段階 海外拠点操業段階 P.22の例で、海外拠点の重要リスク候補の「1.インフラの未整備」と日本本社の重要リスク候補の「2.現地パートナー・提携先とのトラブル」のいずれかから重要リスクを選ぶ場合、リスク評価シートの結果からは、「リスクの大きさ」が大きく、「対策の実施状況」においても改善の余地が大きいのは「1.インフラの未整備」になります。 「社内外の環境の変化」や「最近自社や競合他社等において発生した事件・事故」など、特段考慮すべき要素が無い場合は、「1.インフラの未整備」を重要リスクとして決定することが妥当といえます。 重要リスクの決定に際しては、単に数値を比べるのではなく、リスク評価の前提となる事実認識が正しいか、それに基づく評価結果が妥当かを日本本社-海外拠点間の協議においてよく確認しましょう。 Q オプションステップ において、リスクの大きさ(発生頻度×影響度)が同じリスク項目が多数ある場合、どのように重要リスク(または重要リスク候補)を選定すればよいでしょうか? A 影響度が大きいリスクを優先しましょう。 たとえば以下のような場合、 リスク項目A・・・発生頻度:4 × 影響度:2=リスクの大きさ8 リスク項目B・・・発生頻度:2 × 影響度:4=リスクの大きさ8 影響度が大きい「リスク項目B」を優先することが基本です。なぜなら、影響度の大きいリスクが発生した場合は取り返しのつかない被害を被ったり、事業復旧が困難となるため、会社の安定的な事業運営の観点からは、こちらを優先することが望ましいからです。 Q どうすればそのリスクが減らせるか対策がわからないものは、重要リスク候補から外すべきではありませんか? A そのようなリスクこそ取組みが必要です。 対策がわからないリスクこそ、これまで対応がなされておらず、発生した場合の影響が大きくなる可能性があります。重要リスクとしたうえで、支援機関等の協力も受けながら、対策を検討していきましょう。 Point

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