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株式会社ロジスティクス・ネットワーク(青森中核工業団地)

さらなる業務シェア拡大に向けた、物流センターの条件

 貨物利用運送事業と冷蔵倉庫事業を柱とする株式会社ロジスティクス・ネットワーク(以降、(株)ロジスティクス・ネットワーク)は、株式会社ニチレイ100%出資によって株式会社日本低温流通・本部として1986年に創業。冷蔵倉庫業国内トップシェアを長く維持するニチレイロジグループの物流・倉庫事業を支えている。輸入製品を主に取り扱う冷蔵倉庫業務・物流のみならず、小売業向けの専用センターの設置など、幅広い分野における物流・倉庫事業に積極的に取り組んでいる。

物流請負業者としての強みは、蓄積されたノウハウ

 全国規模の物流ネットワークを持っていることは、言うまでもなく大きな武器だ。しかし、何よりも顧客に求められるのは品質、コスト、納期のQDC(Quality, Delivery, Cost 品質・納期・価格)である。そのため、顧客の個別ニーズにどれだけ対応できるかは、北日本支店青森物流センター所長の伊藤剛氏も強く意識している。
「お客様と接していて、第一に求められるのは、徹底した品質管理に基づく安心・安全ではないかと感じます。その上で、より効率の良い物流をお客様と一緒に構築していくのが私たちの仕事の根幹だと考えています。品物を運ぶ方法については提案を求められますし、当社にはそれにお応えできるノウハウがあると自負しています。温度管理が必要な食品を適正に保管・管理し、より良い状態でご提供していくことには、他社に決して負けない自信があります。」
 多くの顧客との付き合いから蓄積されたノウハウによって、品質管理や納期はもちろんコスト削減に向けた提案までトータルで行うことができる。また、必要とあれば加工まで行える対応力の幅広さは、企業の物流業務を一括委託されワンストップで請け負う業者として大きな強みだ。地域のスーパーマーケットが事業拡大のために物流拠点を作る際には、このノウハウが遺憾なく発揮される。これまでに作り上げてきた既存の物流システムをベースに、それを企業や地域特性に合わせた形で改変することで、さらなるコスト削減が行えるのだ。

(左)伊藤剛青森物流センター所長。/(右)青森物流センターの外観。
(左)伊藤剛青森物流センター所長。/(右)青森物流センターの外観。

コストを最適化し、安全に業務運行できる立地の選定条件

 現在、(株)ロジスティクス・ネットワークには、全国に保管機能を持った物流センター・DC(Distribution Center 一定期間の保管・在庫を行うセンター)が10カ所、在庫を持たない物流に特化したセンター・TC(Transfer Center 基本的に在庫を置かず仕分け機能を重視するセンター)が27カ所ある。これらの物流センターでは、全国の食品メーカーや卸売業者から、小売業や外食産業に至るまで幅広く事業を請け負っている。青森中核工業団地に設置された青森物流センターはTCとして位置づけられ、地元のスーパーマーケットの専用センターとして稼働している。
「進出にあたっては、まずお客様のご要望がありました。すでに店舗が青森に相当数展開されており、お客様自身が物流新拠点を設置したいというご要望を持たれていたことが発端となっております。そこで、一番コストも抑えられ、効率が良いと考えられたのが青森中核工業団地でした。物流拠点の半分以上のコストを占める日々の配送コストを減らすためには、店舗分布を考慮して立地を選ばなければなりません。また、24時間365日稼働することを考えると、騒音問題などのない郊外であることも重要なポイントでした」と伊藤氏は語る。 この選定は、まず配車シミュレーションソフトを使って行われ、顧客店舗に対する理論上の最適地を選出した。そして、その条件に最も適していたのが青森中核工業団地だったという。
 また、進出に向けて大きな後押しとなったのが自治体の親身な対応だった。「市や県のご担当者には、大変お世話になりました。中には前例がないことから議会で審議頂くようなことまでしていただきました。細かな問題についても丁寧にご対応いただきました。」2009年1月に依頼を受けてから、2010年8月に正式に受託決定、東日本大震災の影響などから多少の遅れは生じたが、2012年2月に青森物流センターは稼働を開始した。

8℃帯倉庫内。
8℃帯倉庫内。

業務エリアの拡大と全温度帯への進出、シェア獲得に向けた2つの取り組み

 (株)ロジスティクス・ネットワークは、今後さらなるシェア拡大を見据えている。これまで、青森県内の拠点は八戸物流センターのみであったため、今回の青森物流センターの開設はシェア拡大で大変大きな役割を担っている。また、業務エリアの拡大に加えて、事業拡大のもう一つの柱となるのが、全温度帯物流事業への本格進出である。
「5月に発表したニチレイグループ中期経営ビジョンでは、低温物流事業において、『全温度帯における有力なグローバル食品物流企業グループとして、存在感を一層高めます』と謳っております。今後は、低温のみならず全温度帯の食品物流の拡大に力を入れていきたい」と伊藤氏が語るように、全温度帯でのシェア拡大はグループ全体の方針になっている。
 低温車輛は、冷凍機を切ることで常温商品を配送することが出来るため、車輛を高度活用した効率化が望める。そういった意味でも全温度帯の食品物流への拡大余地は大きい。
 今後は、このような利点を活かしながら、全温度帯対応の流通センター開設及び、拡充を進めていく見込みだ。(2012年9月取材)

(左)−25℃帯倉庫。/(右)オフィスの様子。
(左)−25℃帯倉庫。/(右)オフィスの様子。

▼団地の詳細情報
青森中核工業団地

 

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