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東京国際産業株式会社(白鳥団地)

国産の材料を国内で加工して付加価値の高い“あん”を製造する

人件費や為替などの問題を考えて、生産拠点を海外に設ける企業は後を絶たない。和菓子やパンなど使う“あん”を製造している東京国際産業株式会社(以下東京国際産業(株))も生産の主要拠点は中国・北京市だ。しかし、同社はリスクヘッジを考え、福岡県田川市の白鳥団地に国内工場も設けた。田川工場では豊富な工業用水を生かし、国産の材料を使った付加価値の高い製品を生産している。

中国の主要工場のリスクヘッジに国内生産を開始

東京国際産業(株)は、樹脂・化成品などを取り扱う貿易商社、東京国際貿易のグループ会社。1987年から中国で製あん事業を展開している。中国・北京市に設けた工場の現在の生産量は年間7万トンにも及ぶ。製あん工場としては世界最大級だ。事業開始時は日本向けの輸出が主だったが、現在は韓国や中国国内に販路を広げている。
正山大副社長は「中国工場は高レベルの原料管理、製造管理によって高品質を実現していますが、風評などの影響は避けられません。リスクヘッジの意味で日本国内に工場を持つことを検討し、2008年、田川市の白鳥団地に進出しました。」と話す。

(左)正山大副社長。/(右)社屋全景。
(左)正山大副社長。/(右)社屋全景。

良質な田川工業用水を活用して品質の高い製品を作る

「品質の高いあんを作るには、小豆などの原材料を洗う、炊く、冷やすといった各工程で良質な水が欠かせません。田川工業用水を当社でろ過や殺菌などを行って使っていますが、もともとの水質が良好で安定して供給していただけるので、安心して使うことができます。」と正山副社長は水質を評価する。
田川工業用水の水質の良さを示す指標の一つが透明度を示す濁度だ。工業用水道供給標準値では20度以下に定められているが田川工業用水道は1.0度で非常に低い。つまり透明度が高いということだ。
 「品質面では中国工場でもそん色ないレベルを実現していますが、田川工場では、国内産の材料にこだわり、国内で製造することにより、付加価値の高い製品を作っています。例えばシート状に加工したあんは現在、田川工場だけで製造している製品です。」と続けた。

田川工業用水を活用して小豆を洗浄したり炊いたりしている。
田川工業用水を活用して小豆を洗浄したり炊いたりしている。

国内工場で作るから、砂糖控えめにできる

最近、日本では和菓子やパンでも甘さ控えめ製品が好まれている。「あんは砂糖が防腐剤の役割も果たしています。そのため、中国で生産して日本に輸出する場合、どうしても一定量以上の砂糖を入れる必要があります。それに対して消費地に近い田川工場では砂糖を減らした日本のニーズに合ったあんが生産できます。」と正山副社長。
「日本のお客様からは、それぞれこだわったご注文をいただきます。小回りが利く国内工場の利点を生かして、微妙なニーズの違いに合わせた製品を作り分けていきます。」と抱負を語った。(2012年1月取材)

国内産原料を使用した製品。
国内産原料を使用した製品。

▼団地の詳細情報
白鳥団地

 

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