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株式会社ベールドノール(空知団地)

北の大地の水で板ガラスを洗浄、生命を吹き込み優雅な世界を創造

 空知団地は、北海道3大プロジェクトのひとつで内陸型工業団地では道内最大の規模を誇る。1986年、東京から空知団地に進出した株式会社ベールドノール(以下(株)ベールドノール)は、空知の気候も水を生かして、オリジナルの彫刻ガラス「エッチングガラス」の製造に取り組んでいる。
 社名のベールドノールは、フランス語で「北のガラス」を意味する。その名の通り、北の大地、北海道・空知団地から道内はもとより全国に向けて自慢の作品を送り出している。

ガラスを美唄の水で洗浄、砂を吹き付けて彫刻を施す

 彫刻ガラス「エッチングガラス」は表面に砂を吹き付けて彫刻し、薬品で表面処理する。窓やドア、オブジェなどに使われている。例えば、北海道内では、JR北海道美唄駅舎の窓や、利尻空港のターミナルの階段に、同社が鳥の姿を彫り込んだ見事なガラスがはめ込まれている。話題の東京スカイツリータウンや渋谷ヒカリエなどの店舗にもデザインエッチングが使用されている。
砂で彫り込みエッチングするだけでなく彩色する「色入れエッチング」も得意な技法だ。ガラスの透明感と鮮やかな彩色のマッチングが見る人の心を捉える。
 岡村正久統括部長は、「北海道の雄大な環境の中で、板ガラスに生命を吹き込み、鮮やかで優雅な世界を創造することを追い求めています。お客様の注文に応え、一品一品仕上げています」と話す。

(左)岡村正久統括部長。/(右)株式会社ベールドノール本社。
(左)岡村正久統括部長。/(右)株式会社ベールドノール本社。

豊富な水が欠かせないエッチング、空知の気候も味方に

 岡村統括部長は、「エッチング処理には高い品質の水が大量に必要です。材料のガラスは表面を徹底的に水で洗浄します。その後、全面にテープでマスキングして、削るべきところだけ切り抜いて、砂を吹き付けます、そして薬品で表面処理をします。その後、水で薬品を洗い流さなくてはなりません。空知団地に供給されている美唄市工業用水道は水量も豊富で申し分ありません」と語る。
そして、「エッチング処理には、湿度の変化が大きく影響します。湿度が高いと化学反応が不安定になり製品にばらつきが出ます。その点、低湿度の空知団地は、エッチングガラスの生産に非常に向いた場所です。東京の時よりも生産性が上がっています」と続けた。
空知団地は北海道最大の都市である札幌と第2の都市である旭川の中間に位置する。「周辺の高速道路も整備されて道内の移動に便利な立地になりました」(岡村統括部長)。

(左)テープでマスキングして、砂を吹き付ける。/(右)表面処理した後は薬品を水で洗い流す。
(左)テープでマスキングして、砂を吹き付ける。/(右)表面処理した後は薬品を水で洗い流す。

タッチパネル用など産業向けに加え、ユニークなガラスを商品化

 (株)ベールドノールは日本板硝子グループのNSGインテリア株式会社の子会社で、エッチングガラス以外に、タッチパネル用ガラスなど産業向け製品も生産している。産業向け製品を作る場合、エッチングガラスよりも原料のガラスをさらにしっかりと洗浄しなくてはならない。最近、その生産量が増えているため、2012年1月から工業用水の契約受水量を増やした。

 「当社はほかにも、エッチングよりも細かいメッシュが特徴である、すりガラス調のパールミラーや、金メッキによる純金の輝きを持つゴールドミラーといったユニークな商品を生産しています。今後も、異業種交流や産学連携に取り組み、当社ならではの特徴ある商品を北海道から発信してまいります」と岡村統括部長は意欲を語った。(2012年1月取材)

(左)ガラスに砂を吹き付けて削ったエッチングガラス。/(右)鮮やかな彩色をすることもできる。
(左)ガラスに砂を吹き付けて削ったエッチングガラス。/(右)鮮やかな彩色をすることもできる。

▼団地の詳細情報
空知団地

 

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