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日高水産加工有限会社 (西薩中核工業団地)

商品開発力と販売戦略でさつま揚げのブランドを確立

さつま揚げ発祥の地と知られるいちき串木野市にある日高水産加工(有)。60年にわたってさつま揚げや蒲鉾などの魚肉練り製品を製造してきた老舗だ。設備の自動化と商品開発に積極的に取り組み、販路を拡大することで業績を伸ばしてきた。市内四か所に直売店も持つ。西薩中核工業団地に進出したのは1995年である。

水揚げしたばかりの魚が手に入る漁港の近くに

日高水産加工(有)の前身である照島水産加工の創業は1949年。1954年に日高蒲鉾店に社名変更し、1961年日高水産加工(有)を設立する。串木野市内に工場を構えていたが、1995年に鹿児島県いちき串木野市の西薩中核工業団地(シーフロントくしきの)に新工場を建設、移転する。
「戦後すぐの時代からずっと串木野市内に工場を構え、設備の拡張にあわせ増築を繰り返してきたのですが、それも限界になりました。また周辺に住宅が増え、特に繁忙期の深夜作業が近隣の住民に迷惑をかけてしまうことになるため思い切って移転を考えました。用地はいろいろ見て回ったのですが、最終的にここに決めたのは十分な広さが確保できたことに加え、関連企業が既に進出していたことが大きな理由です。原材料を保管する冷蔵庫業者もありましたし、漁港や漁協が目の前で、水揚げしたばかりの新鮮な魚がすぐ使えるのも魅力でした。」
移転の際、用地取得や上水道の整備等に関しての助成が充実していたのも決め手になったと語るのは久木山睦男代表取締役社長。
「移転したことによるメリットはたくさんありますが、食の安心、安全が叫ばれる時代にあって衛生管理がしっかりできる工場になったことです。駐車場も広く、大型トラックが乗り入れることができるようになりました。全体に物流・輸送面で便利になったことが大きいですね。関連企業が近いので必要なときに必要なだけの原材料を調達することが可能ですし、当社の進出後に同業のさつま揚げ工場が2社移ってきたので配送の集荷回数が増えることになりました。海辺なので塩害を心配したのですが、いまだに建物の塗り替えも必要ない状態です。」

工場内にある直売所(左)。久木山睦男代表取締役社長(右)。
工場内にある直売所(左)。久木山睦男代表取締役社長(右)。

新商品開発や異業種間コラボレーションを進め

工場には、徹底した衛生管理と品質管理が施された生産ラインが並ぶ。
さまざまな素材を使った新商品開発に力を入れてきたのも同社の特長である。全国水産練り製品の品評会などに積極的に出品し、数多くの賞を受ける。1997年には「生えそ蒲鉾」で、2003年には「すみちく」で農林水産大臣賞を受賞している。
「魅力的な商品開発が第一です。ネット通販でどこでも物が買える時代ですが、串木野に来ないと買えないもの、口コミで評判になって県外からわざわざ買いに来てくれるような商品がつくれたらと思っています。」
団地には進出企業による連絡協議会があり、異業種間のコラボレーションも盛んである。焼酎メーカーとタイアップしてさつま揚げの販促を行ったり、食肉メーカーの加工に同社の魚肉練り製品加工の技術を応用したりと、団地ならではの交流が進んでいる。
「団地全体として地元への社会貢献ができないかと考えています。ボランティア活動もいろいろやっていますが、食品会社が多いところなので朝市でもやれば集客もできますし、団地だけでなく串木野の町全体が盛り上がるのではないかと思います。」(2008年11月取材)

さつま揚げの生産ライン。
さつま揚げの生産ライン。

▼団地の詳細情報
西薩中核工業団地

 

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