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共立機械製作所株式会社 荒尾工場(荒尾産業団地)

ニーズを先取りした革新的な技術を梃子に成長を続ける金属加工メーカー

金属加工一筋に75年の経験と実績を持つ共立機械製作所(株)。最新設備による加工技術の高さもさることながら、柔軟な発想とニーズの先取りによる技術開発でも数多くの成果をあげている。2008年に熊本県の荒尾産業団地に荒尾工場を新設。九州エリアでの事業展開の生産拠点として期待されている。

75年にわたって培った技術を基に

共立機械製作所は1933年の創業。1963年に有限会社として設立、2005年には株式会社に組織変更し、相模原工場を神奈川県相模原市の現住所に移転する。2008年に熊本県荒尾市の荒尾産業団地に量産主体の荒尾工場を建設。創業以来、一貫して各種金属部品の精密加工を手がけてきた。 
”クライアントのニーズに応えるために、内容を吟味し、最適な方法を考察し、試作品から量産品までをトータルに提案”をモットーに掲げる。
「創業75年といいますが、家内工業的な規模で推移していた時期が長く、大きく成長することができたのはここ10年ぐらいからといっていいでしょう。」
ただ、75年の長きにわたって培った技術やものづくりに取り組む姿勢は会社の貴重な財産として継承されていると思うと語るのは村上泰弘代表取締役。就任以来、右肩上がりの増収増益を実現している4代目社長は、学生時代から同工場で油にまみれた文字通りのたたきあげでもある。
「一社に完全に依存していた時代があり、そのつきあいが突然なくなるというたいへんな目にもあい、苦労しました。その反省から一業種一社、かつ業種的に幅広いおつきあいをめざしたことが景気の良し悪しにも影響されない体制をつくることを可能にしたと思います。ただ、今回の不況は全業種的なものなのでかなり厳しいのですが(笑)。」
CAD/CAMによるデータ加工、三次元測定機への導入にも早くから取り組み、技術力についてはクライアントから高い評価を得ている。品質確保や環境保全のための体制も十分に整えられ、ISO9001、14001の認証も取得している。

村上泰弘代表取締役(左)。荒尾工場正門より社屋を望む 。(右)
村上泰弘代表取締役(左)。荒尾工場正門より社屋を望む 。(右)

「経営革新法」の承認を受けた開発も

クライアントのニーズを先取りした技術開発にも積極的に取り組んでおり、それが同社の成長の牽引車にもなっている。その一つが、神奈川県から「経営革新法」の承認を受けた『カンチレバー式プローブの先端曲げ加工』である。
「半導体メーカーなどでウエファーを検査するのに、プローブカードというチェッカーを使います。このプローブカードに探針、すなわちプローブピンが使われるのですが、この先端を曲げるのがたいへん難しい。安定した曲げ角度を得るため、極めて高い精度が要求されるわけですが、その曲げ加工のための完全自動化装置を当社で開発しました。」
コストダウンや作業時間短縮に大きく貢献する画期的な技術には、国内よりむしろ海外メーカーからの引き合いが多いという。
「同じく経営革新法の承認を受けたものに、セラミックスの三次元加工技術があります。鉄やアルミなどの金属と比べセラミックスはたいへん硬く、削り出すというより研磨するといった方がいいくらいですが、素材が違っても我々がこれまで培ってきた技術が応用でき、それまでよりずっと速い時間での加工が可能になりました。この技術は将来性もあります。当社の規模では開発費といっても限度があるのですが、今後もクライアントのニーズや市場の動向を探りながら、集中的な開発を行っていくつもりです。」

共立機械製作所の精密加工製品
共立機械製作所の精密加工製品

九州地区の生産拠点として位置づけ

荒尾産業団地に荒尾工場が竣工したのは2008年7月。敷地約1600坪に工場、事務棟併せて約360坪が建つ。現在、相模原工場から4名が赴任し、現地採用の13名と合わせ計17名で構成される。
「九州のクライアントに近い場所に生産拠点がほしかったこと、そしてこれをきっかけに九州エリアへの営業展開も考えていました。クライアントとのやりとりに支障のない距離にあり、土地の広さにおいても今後の拡張性が確保できたことが当地選択の理由です。確かに相模原とはかなり離れていますが、信頼できるスタッフを置いていますのでまったく不便は感じていません。」
地元荒尾市のきめ細かい、親身になったバックアップも進出を決める上での大きな決め手になった。従業員募集の際も全面的な協力が得られ、スムーズなリクルートが可能になったという。
「荒尾工場の敷地にはまだ余裕がありますので、今後の事業展開によって第二棟建設も視野に入れています。そのためにも、より一層加工技術の研鑽を図るとともに新しい分野にまたがる革新的な技術の開発が必要になってきます。」
その実現のためには何より人を育てることが大切と村上社長。言われたことを確実にやる能力はもとより、自分で考える力を持ち、行動に移すことのできる社員の育成を図っていきたいという。(2009年02月取材)

荒尾工場内部
荒尾工場内部

▼団地の詳細情報
荒尾産業団地

 

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