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SUS株式会社 滋賀事業所(甲南フロンティアパーク)

生産設備や建築にアルミの可能性を追求するトータルクリエーター

FA(ファクトリーオートメーション)向けのアルミ製ユニット機器や機械装置のメーカーとして知られるSUS(株)。アルミのメリットを活かした製品開発により、急成長を遂げている。さらに建築の分野にも進出し、海外での展開も進行中だ。2008年に甲南フロンティアパークに開設された滋賀事業所は生産性向上のためのさまざまなシステムが導入されている。

アルミをベースに大きく成長して

SUS(株)(本社 静岡県静岡市)は1992年に清水機電(株)(現、(株)アイエイアイ)から分離独立するかたちで設立。当初の社名はアイエイシステム(株)。2001年にエスユウエス(株)となり、2004年から現在の社名に変更される。SUSはStandard Units Supplyの略である。同社の主な事業はFA向けの機械装置及びアルミ製ユニット機器製品の設計開発・製造で、中でもアルミフレームとパーツによるシステムユニットが中心となっている。
「当社ではFAの設計の基本理念としてOAS(Organic Automation System)という考え方を展開しています。これは標準化されたユニットをブロックビルドのように組上げて機械装置(セル&ライン)をつくるというものです。ユニットを標準化し、システマティックに組込むことでコストを抑え、短納期でかつ高品質な生産設備が構築できるのです。」
そのための素材としてアルミが最適であり、同社はアルミをベースに、アルミにこだわることで成長してきたと語るのは喜多伸介常務取締役。
「アルミは軽くて強度もあり、耐久性もあります。見た目も美しく、何より加工性にすぐれており、高い寸法精度の要求にも応えることができます。また、リサイクル率の高さもアルミは抜きん出ており、環境面での貢献も大きい素材です。」
溶接する必要もなく誰でも簡単に組み立てることができ、追加、変更も容易とあって、新しい設備に限らず、それまで鉄と樹脂コーティングしたものでつくっていた設備をアルミに換えていく企業が増えてきたという。

滋賀事業所の正面入口 (左)。喜多伸介常務取締役(右)。
滋賀事業所の正面入口 (左)。喜多伸介常務取締役(右)。

生産効率の高さを支えるシステムづくりを

国内の生産拠点として本社工場(静岡市)、福島事業所(須賀川市)、九州事業所(鳥栖市)と滋賀事業所(甲賀市)があり、海外にタイ工場を持つ。このうち福島工場はアルミビレットの押出加工から表面処理(アルマイト加工)、切断加工、出荷までを一貫して行うとともに押出材を国内の3工場に供給する。3工場では専ら部材の切断加工、組立を分担する。またタイ工場ではフレームを接合するためのパーツ(ブランケット、ボルト、ナット等)を一括生産し、国内の工場に供給する体制をとっている。
最も新しい滋賀事業所が甲南フロンティアパークに進出したのは2008年3月。敷地約12,400m、建築面積約4,800mの工場は福島工場に次ぐ規模だが、特筆すべきは生産性の高さであり、最終的には他工場に比べ3割アップを予定している。
その生産効率の向上を実現するために導入されたのが、パーツのピッキング作業を効率化したDPS(Digital Picking System)と無人で自動走行する軌道型自動搬送車AGV(Automated Guided Vehicle)、そして入出庫や在庫管理がスムーズに行える自動倉庫である。滋賀事業所の従業員は現在38名、工業生産額県内トップの甲賀市にあって、現地の優秀な人材を集めることができたという。
「当地への進出は第一に中部・関西地区をカバーする生産拠点が必要だったことですが、中部・関西だけでなく北陸も視野に入れています。静岡の本社工場が手狭で拡張する余地がなく、加えて東海沖地震などの可能性を考えたときのリスク軽減の意味もありました。当地を選択した理由は何といっても交通アクセスの良さです。来春、新名神高速道路の甲南インターチェンジが開設され、物流面でもたいへん便利になります。各方面のユーザーにリアルタイムで製品を納める上でも絶好のポジションにあると思います。」

自動倉庫システム(左)。AGV(自動搬送車)(中)。DPS(デジタルピッキングシステム)(右)。
自動倉庫システム(左)。AGV(自動搬送車)(中)。DPS(デジタルピッキングシステム)(右)。

建築分野への進出と海外戦略

同社の新規事業として今後期待されているのが、HA(ホームオートメーション)事業である。FA事業でのノウハウを最大限に活かし、アルミ製住宅や建築用アルミ構造材、アルミ製オーダーメイド家具を扱う。建築分野への進出である。
「2002年に建築基準法が改正され、アルミを建築物の構造材として使用することが認可されたことを機に事業をスタートしました。すでに飲食店舗や駅の待合室、展示会のブースなど、さまざまな場で使われており、滋賀事業所の事務所スペースにもアルミが用いられています。建築だけでなく今後は機能性とデザイン性を兼ね備えたアルミ家具のニーズも期待できます。」
建材や部材、家具を総称したブランド、ecoms(エコムス)も立ち上げた。ecology & economy modular systemの略で、環境面と経済性にすぐれた標準化された部材を組み合わせたものを意味する。
海外での展開も今後の焦点となっていくと喜多常務。海外に工場進出した日本の企業の生産設備のための需要は増加しているが、さらに欧米に向けた販売戦略も進行中だ。(2008年11月取材)

インパクトのある工場棟のデザイン。手前側の事務棟スペースはアルミ合金造。
インパクトのある工場棟のデザイン。手前側の事務棟スペースはアルミ合金造。

▼団地の詳細情報
甲南フロンティアパーク

 

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